「次世代PHSはグローバル競争に逆行」

落選報道のイー・アクセス・ソフトバンク陣営が“最後のお願い”

2007/12/20

 2.5GHzの無線免許取得を目指すオープンワイヤレスネットワークと株主のイー・アクセス、ソフトバンクは12月20日、同日午前中に総務省と電波監理審議会会長に対して要望書を提出したと発表した。「12月21日に実施される電波監理審議会で、KDDI陣営とウィルコムを2.5GHz帯の割り当て対象事業者として諮問後、即日答申予定」と一部で報道されていることに危機感を募らせ、実質的に意義を唱えた形だ。

openwin01.jpg 左からイー・アクセス会長の千本倖生氏、ソフトバンクBB専務の宮川潤一氏、オープンワイヤレスネットワーク社長の深田浩仁氏

 20日午後に3社が行った記者会見で、いまになって要望書を提出した理由を問われたソフトバンクBB 取締役専務執行役員 宮川潤一氏は「正直にいって火曜日の(新聞)報道が1つのきっかけとなったことは間違いない。まさか落選するとは思っていないので、それについて若干の危ぐを感じた」と答えた。

 要望書ではまず、21日の審議会開催後に即日答申することは避け、諮問内容を公開のうえで、関係者に内容の確認と意見陳述の機会を与えて欲しいとしている。

 また、モバイルWiMAX事業者については、MVNOに対するネットワークの卸売り条件(同一の価格、事前の情報開示、同一時期のサービスイン)を明確にしたうえで認定すべきだとしている。説明したイー・アクセス 取締役会長の千本倖生氏はKDDIを名指しして、「われわれの事業計画には明確に書いてある。総務省や審議会もMVNOは最大のポイントとしている。KDDIはMVNOに提供するといっているが、少なくとも私どもほど(条件を)クリアにしていない」と述べた。

 3社は、事業者の主要株主が、少なくとも認定期間である5年間は売却しないことを認定の条件にすべきとも要望している。「アイピーモバイルの例では、電波が2年近くも使われないままになった。株主が次々に変わって誰に免許を与えたのか分からないというのでは大変な問題。欧米ではオークションなのでその後に売却するのも1つのロジック。だが、日本は『ビューティ・コンテスト』(比較審査の意)なので、国民の貴重な財産を無償で使うのに、きちんと事業をやって、黒字化させてから返すということをしないのなら無責任」と、米投資会社のカーライル・グループを大株主とするウィルコムを間接的にけん制した。「投資ファンドがいけないわけではないが、ファンドの持っている基本的な性格にリスクがある」(千本氏)。

openwin02.jpg 要望書の要点(クリックで拡大します)

 要望書はさらに、モバイルWiMAX事業者を2社選ぶのが望ましいという主張を含んでいる。「WiMAXはグローバルスタンダードになる。そのときに、日本だけが孤立したシステムなのでは、かつてPDCで犯した過ちと同じ。相互に乗り換えられるような2事業者間での競争でなく、閉じた系の間の競争にしてしまうのでは、10年後を考えたときに悔いが残るのではないか」と千本氏は訴えた。

 なお、割り当てを受けられなかった場合にMVNOとして参入する意思はあるのかという問いに対し、イー・アクセスの千本氏は条件が明確化されるなら参入すると回答、ソフトバンクBBの宮川氏も、ソフトバンクBBとソフトバンクテレコムは参入するつもりがあると話した。

(@IT 三木泉)

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