正式リリース日はまだ未定

グーグルがAndroidの新機能を披露、タッチスクリーン機能も

2008/05/30

 米グーグルが、携帯電話ソフト「Android」のタッチスクリーン技術やコンパス機能、ゲームなどの新機能を披露した。

 ただし担当者は、同技術の正式なリリース日は明らかにしなかった。

 Google I/Oデベロッパーカンファレンスで5月28日、Android担当エンジニアリングディレクター、スティーブ・ホロウィッツ氏はタッチスクリーンのデモを行い、デモ端末の画面上のドットを指でなぞって「G」の形に光らせ、端末のロックを解除する様子を見せた。同氏は、端末のロックを解除する「パスワード」として、どんな動作でも設定できると語った。

 しかし、Androidはタッチスクリーンをサポートしてはいるが、すべての端末の必須機能になるとは限らない。

 「ハードウェア次第だ」とグーグルのAndroid技術主任アンディ・ルービン氏は言う。「デスクトップにアプリケーションがあるのなら、それを携帯電話で動かせない理由はないはずだという感覚だ」

 またホロウィッツ氏は基調講演で、Android端末でStreet Viewをデモし、Street Viewの画面がユーザーと同じ方向に進み、ユーザーと一緒に左右に回るコンパス技術を披露した。Street ViewはGoogle MapsとGoogle Earthの機能で、360度のパノラマ街路写真を表示し、ユーザーは一部の都市や大都市の地上から見た光景を見られる。

 Androidの画面上のものを拡大表示するズーム機能、予定表のイベント、不在着信、新着メールを通知する新システム、デスクトップライクなアプリケーションランチャー、Pac-Manゲームも披露した。

 グーグルとAndroidを開発する34社でつくるOHA(Open Handset Alliance)は、同プラットフォームの開発をオープン化していないとして批判されてきたが、ルービン氏は、OHAが完成次第コードを公開するオープンソースの取り組みを今もなお考えていると語った。

 同氏は、さまざまな種類のオープンソースプロジェクトがあると語った。

 「オープンシステムが必要になる機会があると考えている」と同氏。「われわれは、OHAの34社とともに構造化されたやり方でこれを実現し、それから(Androidを)開放する方がいいと主張してきた」

 Androidはモバイル機器向けのソフトウェアスタックで、OS、ミドルウェア、主要アプリケーションを含む。Linuxカーネル、Javaのコアライブラリで提供されている機能のほとんどをカバーするコアライブラリ一式、C/C++ライブラリ一式、アプリケーションフレームワーク、コアアプリケーション一式で構成される。また、オープンソースのブラウザエンジンWebKitをベースにしたブラウザも統合されている。

 「開放化を考える上で過去の模範となるのがブラウザ戦争だったと思う。今は革新が盛んに行われている」とグーグルのエンジニアリング担当副社長ビック・ガンドトラ氏は語った。

 ルービン氏は、Android技術は2008年後半にはリリース準備が整うはずだと話した。

原文へのリンク

(eWEEK Darryl K)

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