「もうストップウォッチは要らない」、コンピュウェアユーザー体験最適化ビジネスに注力

» 2008年07月07日 00時00分 公開
[垣内郁栄,@IT]

 「メインフレームだけでなく、オープン系のシステムでミッションクリティカルな業務が動くようになってきた。ただ、動くだけでなく快適性をユーザーに提供することが重要だ」。米コンピュウェアのプロダクトセールス担当シニア・バイス・プレジデントのドナ・ベンティミグリア(Donna Ventimiglia)氏はこう語り、日本市場でユーザー体験の向上を支援する製品の拡販を強化する考えを示した。

 コンピュウェアは1973年創業で業務アプリケーションの設計、開発、テスト、運用を支援するソフトウェア製品を開発・販売している。メインフレームを対象にしたソフトウェア製品も多く持ち、ミッションクリティカル環境でのアプリケーション運用を得意とする。

米コンピュウェアのプロダクトセールス担当シニア・バイス・プレジデントのドナ・ベンティミグリア氏

 国内で強化するのはその中で「アプリケーションサービス管理ソリューション」を構成する「Vantageファミリ」。同ファミリは、実トランザクションを測定しエンドユーザーが実際に体感するアプリケーションのパフォーマンスとサービスレベルを監視する「Vantage Agentless Monitoring」や、エンドユーザーの操作を記録/再生することで、インフラ全体に渡るアプリケーションのパフォーマンスを測定する「ClientVantage」など複数の製品がある。

 Vantageファミリは、「IT管理者がエンドユーザーの視点でパフォーマンスを最適化できる」のが特徴で、「従来のようにレスポンスタイムをストップウォッチで測ることは不要になる」とベンティミグリア氏は語る。アプリケーションのパフォーマンスが客観的に測定可能になることで、「エンドユーザーはそのアプリケーションへの投資が適切かどうかが判断できるようになる」というメリットもある。

 国内ではVantageファミリのプロフェッショナルサービスも力を入れる。「顧客ごとにニーズが異なるので、エンドユーザー体験の最適化では、導入からサポートまで提供する」(日本コンピュウェア 執行役員社長 金沢憲氏)といい、コンピュウェアのエンジニアがパートナーと共に積極的に顧客企業に入り込んでいく。国内ではオンライントレーディング企業などでVantageファミリの導入が増えているといい、金沢氏は「顧客の期待以上のサービスを提供できるようにする」と意気込む。サービス提供能力を高めて「ソフトウェアベンダのザ・リッツ・カールトンを目指す」(金沢氏)という。

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