オラクル、「サプライチェーンの司令塔」アプリを発表ダッシュボードで各システムを一覧表示

» 2008年08月25日 00時00分 公開
[垣内郁栄,@IT]

 日本オラクルは8月25日、複数のサプライチェーン計画アプリケーションから生産ラインの稼働率や資材・部品の調達状況、在庫基準情報、需給情報などを取得し、ダッシュボードに一覧表示できるようにするアプリケーション「Oracle Advanced Planning Command Center」(Oracle APCC)を提供開始したと発表した。製造業のサプライチェーン責任者が主なターゲットユーザー。ライセンス価格は2000万円から。別に「Oracle Business Intelligence Suite Enterprise Edition」が必要。

 Oracle APCCはオラクルのほかの計画アプリケーション「Oracle Advanced Supply Chain Planning」「Oracle Strategic Network Optimization」「Oracle Inventory Optimization」「Oracle Demantra」などからサプライチェーンの情報を取得し、一覧表示する「計画系ソリューションの最上位の製品」(日本オラクルの製品戦略統括本部 アプリケーションビジネス推進本部 シニアディレクター 岡田行秀氏)。これらの製品と連携しながら、サプライチェーンをコントロールすることができるという。

 拠点ごとに配置されていることが多い計画アプリケーションから情報を取得する機能のほかに、設定したシナリオに基づいて今後のビジネスを予測するリスク分析の機能と、分析の結果を計画アプリケーションに反映する連携機能がある。リスク分析では「複数の調達先の確保」など具体的なビジネスのシナリオを設定して、その影響範囲やリスクをシミュレーションできる。経営層はこの結果を基に意思決定を行えるという。岡田氏は「まさしくサプライチェーンの司令塔だ」と話した。

日本オラクルの製品戦略統括本部 アプリケーションビジネス推進本部 本部長の塚越秀吉氏

 日本オラクルの製品戦略統括本部 アプリケーションビジネス推進本部 本部長の塚越秀吉氏は、サプライチェーン管理のシステムへのニーズが、在庫を確保し、必要以上に残さない「安全在庫」、急な状況変化への「適用」から、さまざまなリスクを低減する「不確実性抑制」に移ってきていると指摘した。そのため、ITシステムにはOracle APCCが持つ「シミュレーションして判断に生かす」という予測の能力が求められると強調した。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ