ケータイをかざして現実世界をチェック

KDDI、「実空間透視ケータイ」の新技術を披露

2008/09/30

 9月30日に開幕したIT・エレクトロニクス総合展示会「CEATEC」でKDDIは、「実空間透視ケータイ」と名付けた新技術のデモンストレーションを行っている。実空間透視ケータイは、ケータイに搭載されているセンサーを使った新技術で、KDDI研究所と東京大学大学院情報理工学研究科浅見研究室の共同研究による。大きく2つの技術からなる。

加速度、地磁気センサーで現実空間とリンク

kddi01.jpg 目前に広がる現実世界に、どんな建物があるかが3次元グラフィックで表示されている。端末を傾けたり方向を変えたりすると、ディスプレイが“のぞき窓”であるかのように表示が滑らかに追随する

 1つは3軸の加速度センサーと地磁気センサーを使って端末の傾きや方位を取得、これを3次元の地図の表示アングルにリンクさせることで、目前のリアルな世界を透視するかのような直感的な操作性を実現する技術。ユーザーが端末を目前にかざすと、前方にある店舗や建造物などが表示される。端末を左右に振ったり、上下にアングルを変えても、ちょうどディスプレイが“のぞき窓”になったように3次元表示の世界が動く。同社の端末にはOpenGL ESアクセラレータが搭載されたものが多く、デモンストレーションでも非常に滑らかに操作に追随していた。

 3次元空間をリッチなテクスチャで埋めるのは「処理負荷の点で難しい」(説明員)というが、実際のサービスでどの程度の表示を行うようにするかは未定。画面に表示される建物に関連情報や関連サイトへのリンクを埋め込むことで、実際のサービスに結びつけていくという。デモンストレーションではグルメ情報サイトのぐるなびを使ったレストラン情報のリンクを開くという利用例を紹介している。実空間透視ケータイの技術とCGMを組み合わせれば、ケータイをかざすだけで自分が入ろうとしているレストランの評判情報を事前に確認する、ということが容易にできる。

kddi02.jpg 実空間透視ケータイ技術の応用例。グルメ情報サイトの「ぐるなび」とリンクさせて、視界にあるレストランの情報を容易に得られるようにしている

環境音も使い、利用者の移動状況を推定

 実空間透視ケータイのもう1つの技術は、加速度センサーやGPSに加え、マイクまで活用したユーザーの移動状態推定技術だ。現在、これらのセンサーの情報を使うことで「歩行、走行、停止、自転車、自動車、バス、電車」の7つの状態を推定できる。自動車やバスは加速度のパターンは似ているが、周囲の環境音の特徴で判別できるという。

 応用としては、例えば電車に乗ると自動的にマナーモードに移行する端末や、子どもに持たせるケータイに入れて位置情報確認に使うなどが考えられるという。また同社では現在、プレゼンス情報をSIP経由でインスタントメッセンジャーに送るなどの試みを行っているという。

(@IT 西村賢)

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