HP、アプリ品質管理ソフト「HP Quality Center 10.0」発表要件とテストを同一プラットフォームで管理

» 2009年02月25日 00時00分 公開
[垣内郁栄,@IT]

 日本ヒューレット・パッカードは2月25日、要件管理とテスト管理を統合的に利用できるアプリケーション品質管理のソフトウェア「HP Quality Center 10.0」を発表した。要件管理、テスト管理を同一のプラットフォームに載せることで、要件とテスト、そして不具合の関係を明確にし、ソフトウェアの品質向上に結び付けられるとHPは説明している。

 要件やテスト、不具合に関する情報はQuality Centerのバージョン管理機能で統合管理する。ユーザーがこれらの情報を変更する際はチェックイン/チェックアウトの処理を行い、重複や情報の不一致を防ぐ。変更された情報に対してはバージョン番号が付けられ、以前のバージョンと比較することができる。

日本HPのHPソフトウェア・ソリューション統括本部 マーケティング部の岡崎義明氏

 また、Quality Centerは新機能として「ベースライン管理」を追加した。要件やテストの任意の構成情報を取得し、必要に応じてその状態に巻き戻すことができる機能。同じプロジェクト内だけでなく、別のプロジェクトに対して取得した構成情報を適用することもでき、要件やテスト管理の効率を向上させることができる。

 日本HPのHPソフトウェア・ソリューション統括本部 マーケティング部の岡崎義明氏は「ソフトウェア開発の各フェイズの成果物(要件定義やテスト結果など)は別々のメディア、フォーマットで管理されている。これがテスト管理を難しくしている」と指摘。要件管理とテスト管理を1つのプラットフォームで行うQuality Centerのメリットを強調した。

 Quality CenterはStarter、Enterprise、Premierの3つのエディションがある。バージョン管理は全エディションで利用できるが、ベースライン管理はEnterpriseとPremierだけ。複数プロジェクトのレポート作成機能もPremierだけが備える。価格はStarterが1ユーザーで48万円(税抜き)、Enterpriseが5ユーザーで480万円、Premierが888万円などとなっている。Quality Centerは金融系の顧客が多いといい、新バージョンでも金融系企業をメインターゲットにする。

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