日本アバイア、「UCを使えばビジネスはもっと快適になる」“現実的な使用感”訴え、UCの利便性をアピール

» 2009年03月27日 00時00分 公開
[内野宏信,@IT]

 日本アバイアは3月27日、ユニファイド・コミュニケーション(UC)ソリューションの新製品群を発売すると発表した。

 iPhone 3GおよびWindows Mobile端末対応のUCアプリケーション「Avaya one-X Mobile 1.1」、Webブラウザベースのプレゼンス機能付きシンクライアント型ソフトフォン「Avaya one-X portal 1.1」、オフィス電話と同等の機能を持つプレゼンス機能付きソフトフォン「Avaya one-X Communicator 1.0」の3製品で、携帯電話やソフトフォンといった異なる電話機を、オフィスのダイヤルイン番号1つに統合できるほか、通話履歴や相手先情報の一元管理が可能になるという。

 一般に、ビジネスパーソンはオフィスの電話や携帯電話、個人の携帯電話、ノートPCのソフトフォンなど、異なる電話機を併用しているケースが多い。しかしデバイスによって電話番号が異なる、通話履歴を統合できないといった問題があった。今回の製品群はこうした問題を解決し、コミュニケーションの利便性を高めるという。

 Avaya one-X Mobile 1.1は、自社内のIP-PBXを通じて、携帯電話と相手先との通話を実現する製品。具体的には、ユーザーが携帯電話のUIから相手先を選んでコールをリクエストすると、その要求はone-Xシリーズのサーバ製品「one-X Mobile Server」を経由して自社内のIP-PBXに通じ、IP-PBXが相手先とユーザーの双方にコールを発信する。ユーザーは、そのIP-PBXからのコールバックを受けて通話する形となる。

写真 自社内のIP-PBXが携帯電話と相手先の双方に発信し、ユーザーはコールバックを受けて相手と通話する形となる

 これによって、会社、個人の携帯電話、いずれもオフィスのダイヤルイン番号1つに統一できるほか、電話番号などの相手先情報をone-X Mobile Serverで一元管理し、関係者全員が相手先情報を共有、閲覧できる点で、利便性向上、コンプライアンスの両面に貢献するという。

 一方、Avaya one-X portal 1.1は、Webブラウザで動作するプレゼンス対応ソフトフォン。社内スタッフの在席情報、通話情報などを確認し、クリック1つで発信できる。Webブラウザベースのため、ソフトフォンをインストールしていない自宅のPCからでも利用できるほか、もう1つの新製品、Avaya one-X Communicator 1.0によって、ビデオ通話、ビデオ会議機能も利用可能になったという。

 日本アバイア ソリューション マーケティング シニアマネージャーの能地將博氏は「これらを使うことで、社外にいてもオフィスと同等の通信環境が整う」と、そのメリットを具体的に解説した。例えば帰宅後、取引先に連絡するよう上司から電話を受けた際、仮に取引先の電話番号が分からなくても、携帯電話からIP-PBXの通話履歴や、one-X Mobile Serverの相手先情報を閲覧すれば、すぐに電話できる。

 外出中、複数の社内関係者に確認が必要な事項について、取引先から電話で質問をされたようなシーンでも有効だ。ノートPCでAvaya one-X portal 1.1を立ち上げ、関係者のプレゼンス情報を確認、在席中であればクリック1つで電話ができる。仮に関係者が複数いても、3者間通話を行って回答内容を確認、再び取引先に電話する、といったように、迅速かつスマートな対応が行える。

写真 日本アバイア ソリューション マーケティング シニアマネージャーの能地將博氏

 能地氏は、「UCは、コミュニケーションの効率化や生産性向上といったメリットが知られていながら、なかなか浸透していない。その要因として日本企業の文化の問題がよく指摘されている。しかし、ダイヤルイン利用企業の約半数は電話会議、Web会議を使っているという調査結果もあり、受け入れられる土壌はあると考えている。やはり、UCの浸透に足りないのは“現実的な使用感”ではないか。販売目標は決めていないが、ダイヤルイン利用企業を中心に、さまざまなメリットを具体的にアピールしていきたい」という。

 なお今回の3製品は、UC実現に必要なPBX以外の製品をまとめたアプリケーション・パッケージ「Avaya Unified Communications Standard Edition」に同梱して、1ユーザー当たり50ドルで提供する。IP-PBX製品「Avaya Communication Manager」のEnterprise Editionには標準でバンドルするという。また、今回、マイクロソフトやIBMなど、アバイア以外のプラットフォームやデバイス製品からプレゼンス情報を収集、統合できる「Avaya Intelligence Presence Server 1.0」も併せてリリースしている。 

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