安易に利用し始めるユーザーに懸念も

逆転無罪判決でWinnyノードはやや増加、ネットエージェント

2009/10/15

 ネットエージェントは10月14日、日本国内におけるP2Pファイル共有ソフトウェアのノード数の推移を公表した。

 大阪高等裁判所は10月8日に、Winny開発者の元東京大学大学院助手・金子勇氏に対し、著作権侵害のほう助に当たるとして罰金刑とした一審判決を破棄し、無罪の判決を言い渡している。今回の調査では、逆転無罪判決の前後に当たる10月1日から12日にかけての推移を調査した。

 Winnyのノード数は、判決日当日の10月8日で27万5841ノードに上っており、その前後も26万から29万台で推移している。ノード数が増加する週末と重なっていることもあるが、9月の平均が20万5235ノードであったのに比べると、やや増加が見られる。

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 ネットエージェントは、今回の判決を機に、安易な気持ちでP2Pソフトを利用し始めるユーザーが増え、結果として、P2Pネットワーク上に散在する暴露ウイルスへの感染者が増加し、それに比例して情報漏えいの件数が増加するというマイナスの可能性が懸念されると指摘。改めて、セキュリティポリシーの教育、徹底を図るべきとしている。

 なおShareについては、今回の判決に影響されたような動きは特に見られなかった。また、2009年3月以降観測を開始したPerfect Darkでは、常に右肩上がりでノード数が増加しており、今後最も警戒が必要なP2Pファイル共有ソフトウェアだとしている。

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(@IT 高橋睦美)

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