JBossも含めたクラウドソリューション拡充へ

KVMエンジニア1000人計画、レッドハットが来年度の事業戦略

2010/03/30

 レッドハットは3月30日、来年度に向けた事業計画の説明会を開催した。同社代表取締役社長の廣川裕司氏は「『日本中をレッドで染める』をキャッチフレーズに、クラウドや仮想化ソリューションの拡充を進める」と述べ、KVMを軸に、仮想化技術導入支援サービスなどを展開していく計画を明らかにした。

redhat01.jpg レッドハット 代表取締役社長 廣川裕司氏

 同社は2009年9月に、Linuxカーネルに統合されている仮想化技術、KVM(Kernel-Based Virtual Machine)を搭載した「Red Hat Enterprise Linux 5.4」を出荷。続けて独立型のハイパーバイザー「Red Hat Enterprise Hypervisor」や仮想化環境管理ソフトウェア「Red Hat Enterprise Virtualization Manager for Servers」を発表し、仮想化関連製品を強化してきた。

 米国時間の3月29日には、仮想デスクトップ(VDI)をサポートした「Red Hat Enterprise Virtualization」のβ提供を開始した。これは、2008年9月に1億700万ドルで買収したベンチャー企業、Qumranet(クムラネット)の技術をベースにした製品。SPICEというリモート接続用のプロトコルによって、サーバの仮想化だけでなくデスクトップ仮想化も同一プラットフォームで行えるようにしている。また、Open Virtualization Format(OVF)のサポートにより、VMwareやXenといったほかのハイパーバイザー用の仮想マシンイメージをコンバートし、取り込むことが可能になった。

 廣川氏は、こうした仮想化/クラウドソリューションのさらなる拡充に向け、4月1日付で「クラウド・仮想化事業本部」を発足させることを明らかにした。この新事業部は営業やマーケティング、コンサルタント、サポートなど約20人で構成し、プリセールス/ポストセールス技術支援やパートナー開拓/支援、大口案件開拓などに取り組む。

 合わせて、仮想化技術導入を支援するサービスを展開。KVMの導入/管理に関するトレーニングを行う「KVMスタートアップサービス」や「仮想化技術ワークショップ」を提供するほか、KVM/Red Hat Enterprise Linuxの導入を支援する「仮想化技術導入支援サービス」、運用や移行に関するコンサルティングサービスを展開する「仮想化技術コンサルティングサービス」といったメニューを用意し、顧客支援を強化する。

 一連の施策により、「KVMでシステム構築やプロジェクトを実施できるエンジニアを1000人増やす。また、クラウドや仮想化関連の売り上げを10倍にしたい」と廣川氏は述べた。

 また、高い成長率を示しているというJBoss事業についても、クラウド戦略の中に位置付けていく方針だ。ミドルウェアも含めてクラウド構築を支援することにより、例えば「SOAを介してパブリッククラウドどうし、あるいはパブリッククラウドとプライベートクラウドとの間でビジネス連携させることが可能になると思う。こういったアプローチは、仮想化技術だけではおそらく実現できない」(同社マーケティング本部部長 中井雅也氏)。

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(@IT 高橋睦美)

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