.NET開発でMacやLinuxもサポート

Delphi PrismでiPhoneアプリ開発も、エンバカデロが新版

2010/06/11

 エンバカデロ・テクノロジーズは6月3日、.NET/Monoを使い、Windows、Mac OS X、Linux向けクロスプラットフォーム開発ができる開発環境「Delphi Prism 2011」(デルファイ プリズム)を発売した。新バージョンではVisual Studio 2010 ShellベースのIDEを標準搭載し、.NET Framework 4、Silverlightに対応する。Delphi言語をベースに進化したDelphi Prismは、「VB.NET並みの簡単さでC#と同等の機能・性能の言語」(エンバカデロ・テクノロジーズ 代表取締役社長 藤井等氏)といい、一部にはより先進的な機能も備えるという。例えばアスペクト指向プログラミングや、並列処理のための言語プリミティブ(並列ループのための構文や、並行処理のfutureキーワードなど)を取り入れたプログラミング言語になっているという。

 また、別途購入が必要になるがノベルの開発ツール「Novell MonoTouch」を利用することで、Delphi Prismを使ってiPhone/iPod touch/iPad向けの開発もできるという。MonoTouchは、タッチインターフェイス向けの.NET(Mono)向けクラスライブラリなどを追加するもので、C#によるiPhoneアプリの開発を行うための製品としてノベルが開発した。

photo01.jpg エンバカデロ・テクノロジーズ 代表取締役社長 藤井等氏

 6月11日に都内で会見を開いた同社は、現在企業がシステム開発をしていく上で抱えている課題として、開発用ソフトウェアのライセンス管理の煩雑さや、開発プラットフォームの多様化を指摘する。前者に対してエンバカデロは「ToolCloud」を提供。複数プロジェクトでライセンスを柔軟に使いつつ、集中管理する仕組みを用意している。後者の課題であるプラットフォームの多様化というのは、OSだけでなく、アプリケーションサーバ(.NET、Javaなど)、DB層(OracleやDB2など)、言語(C#、PHP、Delphiなど)、デバイスというように、あらゆる層で進行しているもの。例えば「DBプラットフォームですら、表面的には“うちはOracleです”、“弊社はSQLサーバです”と言っても、現実にはほとんどすべての種類のDBを使っているの実情。私は過去2年間で、単一のDB製品だけを利用している企業を1つも見たことがない」(アジアパシフィック セールス&テクノロジー担当のシニアディレクター、マルコム・グローブス氏)という。吸収合併といった企業統合の影響もあって、システムの異種混在化は進んでいる。

 エンバカデロはDBのパフォーマンスチューニングツールやネイティブ・マネージドコード向けクロスプラットフォーム開発環境と全方位的な製品ポートフォリオを持っている。

 実際のクロスプラットフォーム開発では、新規プロジェクト作成時にWinForm、Silverlight、GTK、Moonlight、Cocoa、など対応するGUIフレームワークを選択することになるが、基本設計のクラス実装などを共有することができるため開発コストを削減できるという。また、Delphiによる開発経験者であれば、Delphi Prismを使うことで.NETの資産を生かした開発が行えること、C#のソースコードをDelphi Prismに変換する機能が利用できることから、既存の開発スキルや、ソースコード資産、サンプルコード利用といった面でもメリットがあるという。

 Delphi Prism 2011は利用目的別にProfessional版(税込み6万3000円)とEnterprise版(同16万円)の2つのエディションがある。

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(@IT 西村賢)

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