パートナーとの連携で高速化/最適化のインフラを拡大

アカマイ、「プライベートクラウドもモバイルも高速化」

2011/08/22

 アカマイ・テクノロジーズは8月22日、クラウド分野に対する戦略説明会を開催した。インターネット上のいわゆるパブリッククラウドだけでなく、「専用線を介して接続する『エンタープライズクラウド』(いわゆるプライベートクラウドに当たる)やスマートフォンからアクセスする『モバイルクラウド』も含めたハイブリッドクラウドを高速に利用できるようにする」(米アカマイ・テクノロジーズ 製品担当上級副社長 クリス・シャトル氏)という。

 アカマイは、Webサイト/Webアプリケーションを高速に、安全に利用できるようにするサービスを提供している。その基盤となっているのが、世界中に配置している9万台以上のサーバで構成するインフラで、各国のインターネットサービスプロバイダーと協力して構築している。

akamai01.jpg 米アカマイ・テクノロジーズ 製品担当上級副社長 クリス・シャトル氏

 シャトル氏は、パブリックインターネット上のクラウドについては、既存のサービスによって、高速化などのメリットを提供できていると説明。今後は、エンタープライズクラウドとモバイルクラウドという2つの領域にも注力し、パートナーと協力しながらソリューションを提供していくと述べた。

 具体的には、エンタープライズクラウドに関しては、ホスティング事業者の米Rackspace、IBM、WAN高速化アプライアンスを提供する米Riverbedの3社と提携を結んだ。アカマイのソフトウェアを、これらパートナーが提供するハードウェアに搭載することで、ホスティングされているWebアプリケーションや、専用線で接続しているプライベートクラウド上のWebアプリケーションへの接続を高速化する。

 このうちRiverbedのWAN高速化アプライアンス「Steelhead」については、アカマイのソフトウェアを搭載するだけでなく、逆に、アカマイが展開しているサーバにSteelheadの高速化ソフトウェアを搭載する計画が進んでいる。これにより、「Office365やSalesforce.comといったSaaSアプリケーションと、プライベートクラウドのアプリケーション、双方を組み合わせたネットワークを高速化できる」(シャトル氏)。このソリューションは2012年第1四半期に提供を開始する予定だ。

 一方のモバイルクラウドの分野では、Ericssonと提携を結び、携帯ネットワークを構成する機器にアカマイの高速化機能を搭載する。これにより、携帯ネットワークの内側に高速化の機能を埋め込む仕組みだ。「携帯電話のネットワークでは、IPではなくキャリア独自のプロトコルが利用されている。そこで高速化などのサービスを提供するには、パートナーとの協業が必要だ」(シャトル氏)。

 まず、Ericssonなどのパートナーを介して、携帯ネットワークインフラ側で高速化の準備を整えた後に、オンラインショッピングサイトなどを営む顧客向けに、「Mobile Cloud Accelerator」を提供する計画だ。これは、インターネットのコンテンツ配信/高速化サービスにおける「Akamai Dynamic Site Accelerator」に該当するもので、モバイルサイトのコンテンツ配信を最適化するという。

 「モバイルコマースはもう始まっている。米国ではショッピングサイトへのアクセスのうち5%をモバイルが占めるという話があったが、日本国内では30%を超えているという数字もある。スマートフォンでの取り引きが増加するにつれて、キャリアのネットワークは圧迫されているが、アカマイはこうしたソリューションによってスマートフォンのボトルネックを解消する」(アカマイ・テクノロジーズの職務執行者会長 小俣修一氏)。

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(@IT 高橋睦美)

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