Citrix iForum 2011 Japan

XenやNetScalerとの統合を進めるCloudStack

2011/10/04

 「ヴイエムウェアは伝統的な仮想化ソリューションの上に薄いレイヤーを構築しただけ。シトリックスのCloudStackは、Webスケールのクラウド提供者向けに設計されている」

 こう語るのは米シトリックス・システムズでクラウドプラットフォームグループを担当するCTO、シェン・リャン氏だ。リャン氏は、7月にシトリックスが買収した元Cloud.comの創立者兼CEOだ。Cloud.comは、クラウドの構築や運用を行うクラウド・オーケストレーションのためのソフトウェアスタック「CloudStack」を開発していた。現在、CloudStackはシトリックスが開発している。

 2011年10月4日、シトリックス主催で東京都内で開かれたイベント「Citrix iForum 2011 Japan」のセッションでリャン氏は、CloudStackの今後のロードマップや、これまでの取り組みについて説明した。

photo01.jpg 米シトリックス・システムズ クラウドプラットフォームグループ担当CTO シェン・リャン氏

ホスティング事業者向けなどで導入実績

 ヴイエムウェアが提供する運用管理のソフトウェア群を「ラッパーに過ぎない」と指摘するリャン氏の言葉をそのまま鵜呑みにすることはできないが、それでも両社ソリューションには違いがありそうだ。ヴイエムウェアは確かに社内向けにハードウェアリソースを効率化する仮想化の文脈で発展してきたソリューション群を抱えていて、プライベートクラウド市場に強い。一方、シトリックスのCloudStackは、ホスティング事業者がエンドユーザー向けにIaaSを提供するといったケースを想定して作られてきた分、大規模サービスでの事例や、サービスメニューや顧客管理の面で進んでいる。

 例えば、リャン氏によれば、CloudStackにはアカウント・パートナー管理、価格・請求書管理、CRMなどの機能が実装されている。ワンストップでIaaSの提供開始ができるのは魅力だろう。実際、国内ではIDCフロンティア、国外では印Tata、韓Korea Telecom、豪Macquarie、米GoDaddyなどで、すでにIaaSもしくはプレイベートクラウドで、70以上の導入事例があるという。

オープンソースで攻勢

 リャン氏は、CloudStackの特徴としてプロプライエタリなソリューションではなく、オープンであることを挙げる。

 CloudStackはシトリックスが提供する製品だがGPLとして開発を進めている。またオープンソースプロジェクトのOpenStackとも緊密に連携していて、「恐らく、シトリックスはコード量の貢献において、NASAやRackSpaceに次いで最大で、われわれが複数ハイパーバイザ対応を行った」(リャン氏)という。

 今後はの計画については「“Network as a Service”や“Load Balancer as a service”の統合も計画している。2011年第4四半期には、シトリックスブランドの元に提供される最初のリリースとして、CloudStack 3.0を予定している」(リャン氏)という。NetScalerやXen関連製品との統合を進め、さらに2012年に入れば、DaaS(Desktop as a Service)の提供も視野に入ってくるという。「現在のところ、CloudStackを利用する事業者はIaaSでサービスを開始しているものの、今後その上にPaaSやDaaSを載せることに関心を持つ事業者も多い。DaaSの統合作業は、まさに現在進行中だ」(リャン氏)。

(@IT 西村賢)

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