小さく始めたい企業向けにエントリモデルを投入

クラウドのパイロット導入を「FlexPod」で支援、シスコとネットアップ

2012/05/29

 シスコシステムズとネットアップは5月29日、両社の製品を組み合わせたクラウド構築プラットフォーム「FlexPod」シリーズに、エントリ向けのモデルを追加することを発表した。500〜1000ユーザー規模向けのモデルを提供することで、「まずパイロット的にプライベートクラウド導入を始めたい」という企業のニーズに応える。

 FlexPodシリーズは、シスコのサーバ製品「Cisco UCS」シリーズと、ネットアップのストレージ製品を組み合わせ、簡単にクラウドを構築できるように組み上げた製品だ。負荷の増大に応じたリソースの追加が可能で拡張性に優れていること、VMwareだけでなくXenやHyper-Vなどマルチハイパーバイザに対応していることなどが特徴だ。

 特筆すべきは、あらかじめ検証を済ませるだけでなく、設計やインストール、設定に必要な情報をまとめた「Cisco Validated Design(CVD)」や技術資料を提供していることだ。セキュアマルチテナントの構築や仮想デスクトップ(VDI)、あるいはSAPやMicrosoft Private Cloudなど特定のアプリケーション向けに13種類のCVDが用意されており、日本語化も進んでいる。これらを活用することで「設計プロセスを大幅に削減し、導入に要する期間を50%以上削減できるほか、工数やリスクも減らすことができる」(シスコシステムズ パートナービジネス ストラテジックパートナー 第三営業部 ディベロップメント・パートナーアカウントマネージャー 中澤亮介氏)。

 「Entry Level FlexPod」は、「Cisco UCS Cシリーズ」と、ネットアップのエントリレベルストレージ「FAS 2240」を組み合わせたもの。さらに、シスコのネットワークスイッチ「Cisco Nexus 5000」「Cisco Nexus 2232 Fablic Extender」などを追加してクラウド基盤を構成する。

 従来のFlexPod(Data Center FlexPod)が1000〜1500VM対応と、パイロット導入するにはやや大規模なサイズであるのに対し、Entry Level FlexPodは小回りの利くサイズにした。だが、小さく始めておいて、必要に応じてリソースを追加できる拡張性はそのままだ。「サーバもストレージも、10GbEのネットワークにアタッチする形でどんどん拡張可能だ」(ネットアップ マーケティング本部 ビジネスアライアンス アライアンスマネージャー 川村雅史氏)。

 現在国内では、企業内でのプライベートクラウド構築やサービスプロバイダの基盤として十数件の導入事例があるというが、新モデルの追加によりこれを5倍以上に増やしていきたいという。参考価格は、500ユーザー規模でVDIを構成する場合、1000万円から。

(@IT 高橋睦美)

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