Chrome Appsだと分からない使用感

よりネイティブアプリに近くなる Chrome Apps v2

2012/09/11

 2012年9月8日、慶應義塾大学で開催された「HTML5 Conference 2012」で、グーグルの北村英志氏は「What's new in Chrome Apps / Extensions?」と題したセッションを行った。「Chrome Apps/Extensionsがバージョンアップされる」と話し、Chrome Apps v2とExtensionsの追加機能やその注意点などを説明した。

写真 グーグルの北村英志氏

 近日アップデート予定のChrome Apps v2は、よりネイティブアプリケーションに近くなるらしい。これまでのChrome Apps v1は、「ブックマークと何が違うか聞かれる」(北村氏)というように、Webサイトと区別がつきにくいエクスペリエンスだった。だが、Chrome Apps v2では、「今回のバージョンアップで、よりネイティブアプリに近いエクスペリエンスと機能が使えるようになる」(北村氏)という。主な機能強化は以下の通り。

  • ブラウザの枠を超えたエクスペリエンス(OSのランチャーなどから起動し、1つのアプリケーションのように動作する)
  • ユーザーインターフェイスの改善(URLバー、タブなど、ブラウザ固有の枠を排除)
  • オフラインへの対応(ネットワークがない前提で設計が可能)
  • 新しいAPIの追加(アクセスや更新が自由なファイルシステムAPI、USBやBluetoothAPIなどの追加)

 セッションでは、上記機能を使ったテキストエディタや、Bluetoothを使ったロボット操作などのデモが紹介された。URLバーやタブなどブラウザ固有の機能がないUIは、特に説明されずに使用すると、Chrome Appsだと分からないという感触だ。

 Chrome Apps v2のネイティブアプリケーションへの接近は、ブラウザからのWebプラットフォームへのアプローチといえるだろう。例えば、WebOSは今後期待される分野ではあるが、まだ身近に使える存在ではない。Chrome Apps v2はいち早くWebプラットフォームに触れることができるという意味で、現時点でエンドユーザーに近い存在になるといえそうだ。

 また、Chorme Extentionのアップデートについても、話があった。近日中に、セキュリティの強化と新しいAPIが追加されるそうだ。

 Chorme Extention v2では、主に3つの変更が行われる。

  • より信頼性のあるセキュリティ
  • より効率のいいアーキテクチャ
  • 新しいAPI

 セキュリティには、Content Security Policy(CPS)が導入された。CSPは、セキュリティを高めるための標準技術であり、クロスサイトスクリプティング対策や、inline script禁止、eval禁止などの制約が加えられている。

 効率のいいアーキテクチャは、プロセス管理方法の変更だ。これまでプロセスを使用して常駐させていた「Background Page」が、プロセスを使用しなくても常駐状態となる。使用リソース肥大化の要因になっていた不必要なプロセスを切り、必要なときに常駐させることができる「Event Pages」が機能追加された。

 新しいAPIは、特定のアクション時にプロセスを起動できる「Alerts」「Keybindings」「Declarative Web Requests」など、プロセスを効率的に使用するためのAPIを中心に追加されている。

 ただ、こうしたメリットを享受できる一方で、Chrome Extentionの仕様が変更になるので、現状Chrome Extentionを公開しているデベロッパの方々は、注意してほしい。「Manifest v2対応が必須となり、Manifest v1は来年の後半には動かなくなる」(北村氏)という。

(安西 剛)

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