[コラム:Spencer F. Katt]
IBMとゲートウェイのバック・トゥ・ザ・フューチャー?

2002/11/12


 ニューヨーク自然史博物館で開催されたIBMのイベントで、”オン・デマンド”コンピューティングに関する退屈なスライドショーから抜け出し、エントランスの横に置かれた巨大な戦闘用カヌーを眺めていたら、吾輩の脳裏に新生ビッグ・ブルーを最も端的に表す特性が思い浮かんだ。それは、……赤だ。

 というのも、先週のイベントにサム・パルミザーノと販売部門の相棒マイク・ローリーは、2人そろって真っ赤なパワーネクタイで壇上に現れたのだ。おそらく最前列に陣取っていたIBMの信奉者たちは、すぐにも間抜けなロゴ入りゴルフシャツを脱ぎ捨て、サムが締めているネクタイより赤いやつを五番街まで買いに行くだろうな、ネイビーブルーのブレザーも一緒にね、と吾輩は思った。まるでアイゼンハワー時代にタイムワープしたみたいに。

 それにしてもオン・デマンド・コンピューティングって何だろう? まあ、ここ数年のノー・デマンド・コンピューティングよりは、多少マシかもしれないが……。

 そんなことを考えながら、吾輩は行きつけのバーに、お気に入りのベルギービール「ステラ・アルトワ」(*注)を飲みに行くことにした。

 で、そのバーで偶然出会った旧友が教えてくれたのだけど、どうやらLotus Dominoがまもなく市場から消えてなくなりそうだという。ある報道によると、IBMのロータス部門は2004年にリリースするバージョン7.0から、DominoブランドをWebSphere Collaborative Serverに変更する計画らしい。ただし、ロータスの幹部は、まだブランドを変更するかどうか決まっていないとして、その報道を否定している。

 「しかし、あれだな、どっちの名前にするか決めるときには、ドミノピザの許可も取るべきだな。がはは」と、吾輩がくだらない冗談を言うと、旧友は礼儀正しく微笑んで、すぐに次の話題に移った。

 「もう1つ、ある筋から聞いた話だけど、BMCがマリンバの買収を狙っているらしい」と友人は続けた。「BMCはソフトウェア・ディストリビューションに弱い。その分野で圧倒的な力を持つチボリに対抗するなら、いま問題を抱えているマリンバに手を伸ばすのは、当然だろうね」

 なるほど、と吾輩がふんぞり返っていると、別の知人が割って入ってきた。そいつの情報によると、ゲートウェイの大口投資家たちが、同社の株式をすべて買い取り、プライベート化することをもくろんでいるという。同社のインサイダーたちは、会社をプライベート化することによって、厳しい内容の四半期決算報告を指摘するネガティブな報道を回避することで、企業の体力を回復できると信じ込んでいるのだとか。

 もちろん、会長のテッド・ウェイトは同社の株式の30パーセント以上を保有しているため、彼を丸め込むことが買収プロジェクトには不可欠な要素だ。現在、ゲートウェイは悲惨な状況に陥っているが、それでも10億ドルに上るキャッシュと大手金融機関のサポートがある。株価が比較的低水準にあることを考えれば、プライベート化もそれほどリスキーではないかも知れない。

@IT編集局注
「ステラ・アルトワ」
1366年ブリュッセルから24キロほど東のルーヴァン市で創業したベルギー最大のビールメーカーアルトワ社が造っている国際的に名の知れたビール。1926年に「ピルスナービール」をクリスマスビールと銘打って販売したのが「ステラ・アルトワ」の始まりだとされる。ラベルにあしらったクリスマスを象徴するイラストにちなんで「ステラ(星)」と名づけられた。アルトワ社は現在、インターブリュー社の傘下にある。

*Spencer F. Kattのコラムは毎週月曜日(月曜日休日の場合は火曜日)の更新予定です

[英文記事]
Back to the Future for IBM and Gateway?

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