[コラム:Spencer F. Katt]
ヤフー本社で防火訓練

2006/10/3


 「このホウレン草さえやっつければ、完食なんだけど」と、ため息をつきながら、ポパイ・ザ・キャットはテキサス・リブステーキの皿の上に残った添え野菜を脇へ追いやった。昨今、大腸菌汚染が疑われるものは、なるべく避けたほうが賢明だからね。

 情報管理協会(SIM)主催の「SIMポジウム」を取材するためにダラスに来ていた吾輩は、参加者アンケートの所属団体名の欄に、マネジメント(man-age-ment)だからAARP(全米退職者協会)とでも書いてやろうかと思った。もちろん年齢は分別をともなうものだ。そんな悪ふざけを押しとどめたのは、シンポジウムで世界最大の信頼できないソフトウェア会社に苦言を呈した老講演者の実直な発言だった。

 「Active Directoryはいまだに完全なものではない。マイクロソフト製品を利用するのは冒険だ。ユーザーが長期的な計画を立てても、マイクロソフトがその計画をぶち壊す」と述べたベテラン技術者を、吾輩はただちにeWEEKの証人保護プログラムに加えるよう編集部に要請した。

 彼、すなわちスティーブンス工科大学の副学部長、ジェリー・ルフトマン教授の熱弁はさらに続いた。「ずいぶん長い間、われわれはマイクロソフトに従ってきた。しかし、どうやらそれは間違いだったようだ」。同教授は今後、マイクロソフト製品のファースト・リリース、例えばVistaなどには手を出さないと決意したという。まぁ、Vistaについては、吾輩も懐疑的になりつつあるけど。そういえば、さっき食ったステーキも、Vista同様、少し前まではロングホーンと呼ばれていた奴だろうか? いや、注文してすぐ出てきたし、もちろん虫に食われた形跡もなかった。なにより値段が高すぎないことを考えると、おそらくロングホーンではないね。

 それはさておき、クリントン政権時代に労働長官を務めたロバート・ライシュも、カンファレンスで講演した。彼は、グローバリゼーションは必ずしも悪いものではないが、ガソリン税はいずれガロンあたり5ドルないし6ドルまで引き上げられるだろうと述べた。質疑応答では、参加者の1人から、ヒラリー・クリントンが大統領になる可能性について質問が出た。ライシュは微笑みながら、しばらく考えたあと、「その可能性はある」と答え、ヒラリーが民主党の大統領候補となり、対する共和党はフロリダ州知事のジェブ・ブッシュを指名するだろうとして、「次回の選挙では、誰も新しいバンパーステッカーを買う必要はない」と予測した。ブッシュ対クリントンの戦いとなると、実質的にジェンナ対チェルシーの戦いになるかもしれないな。

 会場を出て待ち合わせのレストランに向かっている途中、ポケットの中でキャットフォンが鳴った。かけてきた情報屋の話によると、ジュピター・ネットワークスが身売りするらしい。ジュピターといえば、アルカテルなどのキャリアと激しい市場競争を繰り広げ、企業体力の増強が求められている。でも、いったいどこが買収する? 同社の時価総額は85億ドルというではないか。

 ところでその日、夕食をともにした友人の1人から聞いた話だけど、先ごろポーランドのウッチに総工費2億5400万ドルで新工場を建設し、1000人の雇用を創出する計画を発表したばかりのデルが、今度はオースチンで500人の新規従業員を雇用する計画を明らかにしたという。また同社では、トム・ルースが取締役会に復帰したそうだ。1991年から2005年までデルのボードメンバーだったルースは、ここしばらく米教育省で計画・評価・ポリシー担当の次官補を務めていた。「彼が戻ってきたことで、バッテリー警告表示の文法チェックが正しくなされることを期待したいね」と吾輩は笑った。

 そういえばデル製ラップトップの発火事件を機に、カリフォルニア州サンタクララのミッションカレッジにあるヤフー本社キャンパスでは最近、45分間の防火訓練が行われたらしい。

*Spencer F. Kattのコラムは毎週月曜日(月曜日休日の場合は火曜日)の更新予定です

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