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【Ninja-VAユーザー事例:株式会社日鉄エレックス】

ナレッジはJavaサーバを経てExcelアプリへ
異環境をつなぐ決め手はNinja-VAだった

電気・通信設備などの設計・施工エンジニアリングを幅広く手掛ける株式会社日鉄エレックス(以下、日鉄エレックス)は、製造・施工現場で安全管理のノウハウが失われていく現状に危機感を抱き、ベテランの知識やノウハウを凝縮したナレッジデータベース・アプリケーション「EOPS(仮称)」の開発を決断。このアプリケーションは、クライアント環境にExcel、サーバ環境をJavaとするWebシステム環境だ。そして基盤技術には、サイオステクノロジーのビジュアルWebシステム開発ソリューション「Ninja-VA」が採用された。

設備エンジニアリングに強みを持つ
新日本製鐵グループ企業

 日鉄エレックスは、電気・通信設備などの設計・施工のエンジニアリングを行う新日本製鐵グループ企業である。電気をはじめ、計装、情報通信、コンピュータ、さらにはセンサー、機械といった幅広い要素技術に優れるだけではなく、これらを高次元で融合させ、電気・計装プラント事業、情報通信設備事業、建築設備事業および制御システム事業などを展開している。

企業データ(2006年8月現在)
株式会社日鉄エレックス
創立:1956年10月8日
資本金:10億3260万円
従業員:1933名(2006年3月現在)
売上高:562億円(2005年度実績)

 創業以来、半世紀にわたって培ってきた豊富な経験とノウハウ、全国をカバーする事業拠点、コンサルティングからメンテナンスに至るまでの一貫したサービス体制が強み。近年ますます多様化する傾向にある顧客のニーズに的確に応えられる企業として高い信頼を得ている。


安全確保のノウハウ消失に危機感を抱き
ITを利用した支援を決断

 日鉄エレックスでは、このところ1つの大きな危ぐを抱いていた。それは製造現場や建築・施工現場で安全確保のためのノウハウが失われつつあるというものである。われわれ自身、安全が軽視されたために起こる事件や事故に関するニュースを見聞きする。「その理由はいくつかある」と、日鉄エレックス 営業本部 ソリューション技術営業部 情報・ネットワークシステムグループ 部長 大笹懸司氏は語る。

 
  日鉄エレックス 営業本部
ソリューション技術営業部 情報・ネットワークシステムグループ
部長 大笹懸司氏

 「1つは、コストを重視する流れの中で人員合理化が進み、スタッフの数が相対的に減っていること。ベテランから若い世代への安全に関するノウハウ伝承が、十分行われていないのです。少ない人数で日々の業務をこなすことに追われるあまり、本来は最も重視すべき安全に対する意識が薄れてしまった。2番目としては、2007年問題が象徴するように、ノウハウを持ったベテラン層の大量リタイアが始まりつつあることがあります。伝えたくても、そのために残された時間がないというわけです」。

 しかし、安全管理はリスクマネジメントであって、どのように環境が変化しようと危険を低減するための仕組みは維持し続けなければ、いつか取り返しのつかない惨事が起こらないとも限らない。また、いったんそうした安全管理のレベルが下がると、それを元のレベルまで引き戻すのは至難の業である。

 製造・施工現場の安全を守る施策の1つとして標準作業手順書の策定がある。作業を安全に行うために、管理者がその手順を細かく記述し、作業者はそのとおり実施する。これは法令にも定められたプロセスで、もし策定せずに作業を行った場合は、管理者が罪に問われる。

 だが実際のところ、個々の現場のそれも限られた環境で1回のみ有効の標準作業手順書を毎回ゼロから策定するには大変な手間が掛かる。だからといって過去の似た環境の現場のものを再利用すると、細かい手順が実情に合っておらず、手順書の定めるとおり作業が行われない。

 日鉄エレックスは、こうした問題をITで何とか解決できないかと考えた。そして発想したのが、人材を育成する意図を持って標準作業手順書の策定を強力にバックアップする、ベテランの知識やノウハウを凝縮したナレッジデータベース・アプリケーション「EOPS(ELEX Operation Procedure Instruction System with Safety Information)」(仮称)だったのである。

クライアントのExcelは絶対条件、
広域で利用するためにはWeb環境も必須

 では、どのような形でアプリケーションを完成させるか。最初に決まったのは、クライアントにMicrosoft Excelを利用するということだった。これまで、製造・施工現場の管理者は、伝統的に標準作業手順書の策定をこの表計算ソフトを使って行ってきた。これなら作業で注意すべき点を描いたイラストを挿入したり、リンクを張って別の文書を参照させたりといった、その管理者なりの工夫が盛り込みやすいからである。

 
日鉄エレックス
システムソリューション事業部 システムソリューション事業センター
係長 山中章好氏
 

 アプリケーションの設計に当たって、日鉄エレックス システムソリューション事業部 システムソリューション事業センター 係長 山中章好氏は当初、EOPSをクライアント・サーバ型システムとして構築することを考えた。しかし、このスタイルを選択するとどうしてもイントラネットの範囲に限定されてしまう。今日、製造現場などは分散化が進んでおり、1つの製品を作る工場が複数拠点にわたるということも珍しくない。アプリケーションにインターネットのアーキテクチャを取り込むことは、必須の要件だった。

 山中氏は進むべき方向性はリッチクライアントしかないと考え、インターネット上で情報収集に当たる。そこで見つけたたのが@ITに掲載されていたサイオステクノロジーのNinja-VA(以下、Ninja-VA)の記事で、まさに探していたのはこれだと、採用に向けて詳細を調査し始めた。2005年11月末のことだった。

日鉄エレックスが
Ninja-VAを選択した理由

 Ninja-VAは、ビジュアルなWebシステムを開発するためにサイオステクノロジーが提供するソリューションで、操作性、応答性の高いクライアント環境を容易に構築することが可能だ。Ninja-VAの基本構成は、

  • Ajaxテクノロジーとの融合によるリッチなユーザーインターフェイス
  • コンポーネントベース開発を可能にするフレームワークと専用開発環境(スタンドアロン版の「Ninja-VA Studio」あるいは「Ninja-VA Eclipseプラグイン」)の提供
  • Java EEベースのサーバモジュール(Ninja-VA Engine)

となるが、.NETによるWindowsアプリケーションとの連携を実現する「Ninja-VA for Win2Jaws」(以下、Ninja-VA for Win2Jaws)というシステムモデルも提供されている。

 クライアントはExcel、サーバ環境はJavaという日鉄エレックスの要件にぴったりな製品と評価されて、今回はNinja-VA for Win2Jawsが選択された。山中氏はその理由を次のように語る。

 「Ninja-VA for Win2Jawsは、サーバをJava、クライアントをWindowsアプリケーションとするWebシステムの開発という、われわれが求めた要件を満たしてくれました。ほかにこのようなことを実現できそうなツールもなかったので、迷うことなく決めました」。

 同社は2006年に入るとすぐにプロトタイプの構築に着手、4月にはもう完成形に近いベータ版ができあがっていた。実質3カ月ほどしかかかっていない。かなりのスピード開発である。

 「Ninja-VAの方で画面の遷移やデータベースへのアクセス制御に必要なコンポーネントがあらかじめ用意されていたため、われわれはそれを単に利用するだけで済みました。そのおかげでクライアント環境の設計部分に神経を集中させることができ、開発期間や工数の削減も実現できたので、とてもありがたかったですね」(山中氏)。

標準作業手順書の策定を強力に支援
将来的には実行管理も

 EOPSのサーバ環境はJavaを使って構築された。開発チームにJavaアプリケーションの経験があったこと、またこのアプリケーションを実現する文書サーバを構成するミドルウェアにJavaベースのものが多かったことからJavaプラットフォームを選択したそうだ。文書サーバに搭載されているミドルウェアとしては、リレーショナルデータベース、全文検索エンジン、テキスト抽出エンジンなどである(図1)。

図1 EOPSのシステム構成
クライアント環境は、メニュー機能を搭載したWebブラウザを起点とし、そこからExcelを起動させる仕組み。サーバ環境はNinja-VAによるメニュー機能、ファイルアップデート機能、データ修正・削除機能、検索・閲覧機能、データベース登録機能を実装している。(画面をクリックすると拡大します

 このアプリケーションの利用イメージを、簡単に説明しておこう。EOPSには、製造・施工現場で行われる工事の要素作業があらかじめ登録されている。それらを工法に従って選択していくと、自動的に標準作業手順書が展開されていく(図2)。

図2 EOPSの工法選択画面
あらかじめ登録されている[工法リスト]から必要な要素作業を右の[選択リスト]へ追加していくと、自動的に作業手順書が作成される。(画面をクリックすると拡大します

 そこにその現場ならではの境界条件、例えば高所での工事であるとか、暗渠での工事であるといったことを入力すると、そうした工事に必要な安全留意点が付加される(図3)。

図3 EOPSの境界条件設定画面
[境界条件入力]ダイアログから、その現場で必要とされる安全留意点を選択していく。すると、図2で作成した作業手順書の[安全衛生上のポイント]に自動的に項目が追加されていく。図4の画面も参照。(画面をクリックすると拡大します

 さらに、あらかじめキーワードとして登録されている言葉を入力すると、ポップアップで「問い掛け」が表示される(図4)。例えば、「コンテナ内作業」という言葉を入れると、「内部の酸素濃度は計測しましたか」という問い掛けが出て、管理者に気付きを促すというわけだ。問い掛けに関してさらに詳細な情報を知りたい場合は、その画面のリンクからデータベースに直接アクセスできる。

図4 EOPSの施行手順と問い掛け画面
作業手順書の[施行推進手順]に登録されたキーワードがあると、[問い掛け]ポップアップウィンドウが表示される。ここからリンクをたどって、データベースに直接アクセス可能。(画面をクリックすると拡大します

 「現在は作業指示までですが、将来的には実行管理までカバーしたいと考えています。携帯電話やPDA、タブレットPCなどを使って手順書どおりに実行したかどうかを入力できるようにし、それを基に計画と実績を対比すれば、本当に実情に即した、漏れのない標準作業手順書を策定するためのPDCAサイクルが回せるようになりますから」(大笹氏)。

 すでに将来構想も具体的に決まっているようだ。

 EOPSは現在、2006年9月のリリースに向けて最後のブラッシュアップ段階に入っている。名称は市販時には変更される予定。当面は製造・施工現場にターゲットを絞って販売を展開していくという。100本以上は売りたい、と大笹氏の鼻息は荒い。このアプリケーションによって、いままで暗黙知として受け継がれてきた安全管理のナレッジを共有する基盤を確立し、ひいては日本の製造業界、施工業界の安全意識の引き上げにつながれば、と同社は考えている。

 今回の事例で使用されている「Ninja-VA」はサイオステクノロジーの現場で鍛え抜かれたアイデアが集約された、100%オリジナルのWeb開発ソリューションである。そして、システム開発最前線のニーズへ確実に応えるソリューションとして大きく成長し続けている。評価版は下記からダウンロードできる。ぜひ読者の視点でもNinja-VAを評価してみてほしい。

 また、Ninja-VAを実際に使用するハンズオンセミナーも開催されいる。このビジュアルWebシステム構築ソリューションをより深く理解するには、下記のようなセミナーを活用するのも有益だろう。



「Ninja-VA」 評価版ダウンロード・体験セミナー
この記事でご紹介した「Ninja-VA」評価版ダウンロード、
及び体験版セミナーのお申し込みはこちらから
 

提供:サイオステクノロジー株式会社
企画:アイティメディア 営業局
制作:@IT編集局
掲載内容有効期限:2006年9月28日
 
◆Ninja-VA の詳細・資料請求
Ninja-VA についてのより詳しい情報、資料をご希望の方は下のボタンをクリックしてください。

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