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@IT > エンタープライズ用途最強のリッチクライアント |
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●Web化すると操作性が悪くなるのが従来の悩み
次に、リッチクライアント採用の課題として、「クライアントに専用の実行環境が必要となる」「クライアント開発に専用ツールが必要」「クライアント専門の開発チームができてしまう」などが挙がった。舟城氏は特にクライアント専門の開発チームができてしまう問題を懸念し、「これでは、1990年代前半のクライアント/サーバシステムを開発していたときの“クライアント管理が大変”や“アプリ開発が大変”といった問題と同様の問題が起きかねない」と説明している。そのほか、「サーバからデータを持ってくる時間を考えると、クライアント側でビジネスロジックの一部を実装しなければ利用者の要求を満たせない」という問題も表れる。しかし、J2EEではビジネスロジックをすべてサーバに置くことになっているため、この部分の問題解決にも苦しむという。 ●東芝ソリューションの考えるJ2EEのためのリッチクライアント同氏は、これら諸問題を踏まえた「東芝ソリューションの考えるJ2EEのためのリッチクライアント」として、「クライアント環境に依存しないアーキテクチャで、なおかつクライアントサーバ型と同等の操作性を実現できること」「オープンな標準技術で実現し、独自の開発言語や開発ツールで縛らない」「J2EEを補完し、J2EEの約束事を崩さない」の3点を挙げた。同氏は特に最後の点が重要だと指摘。「20年以上前にCOBOL作られたシステムがいまだに残っていることが良い例だ。COBOLでは約束事を乱さなかったために、安定性などを手に入れている」と語っている。 このようなリッチクライアントの課題や、東芝ソリューションのリッチクライアントに対する考え方を踏まえて作られたのがJ-Frame Serverだ。J-Frame Serverは標準Java仕様に準拠して作成おり、サーバサイドで動作するリッチクライアント環境。Java標準のGUI APIである(AWTやSWING)をサーバ側のGUIアプリケーションで動作させることで、HTMLだけでは実現できなかったきめ細やかな操作性を実現している点が特徴だ。HTTP/HTTPSで通信しているため、ファイアウォール越しのアクセスやHTTPSによる暗号化にも対応している。
クライアント側はサーバからの描画命令を受け取り、業務画面を表示。J2EEアプリケーションとGUIアプリケーションが共にサーバ側にあるために、クライアント管理コストが発生しないほか、「サーバ側にあるため起動が早いほか、ビジネスロジックもサーバ側にある」としている。また、J-Frame Serverの導入メリットとしては、「GUIアプリケーションをサーバで一括管理できる」点や「GUIアプリケーションをクライアントに置かないため、セキュリティが向上する」「クライアントにGUIアプリケーションをダウンロードしないので、クライアントの機種や環境の違いによる影響が小さい」「GUIアプリケーションがサーバにあるため、ビジネスロジックを実装したEJBやデータベースとの連係が容易」などが挙げられている。 さらに、J-Frame Serverを利用することで、すべての開発工程をサーバプログラムとして行うことが可能なため、クライアントとサーバ間の通信処理の設計が不要になるほか、クライアントからの操作なしでサーバ側からクライアント画面をプッシュ形式で更新できる。舟城氏は、サーバ側からクライアント画面をプッシュ形式で更新する例として、「サーバ側のグラフをクライアント画面にプッシュ配信するデモ」を行った。 ●GUIプログラムとJ2EEプログラムを一貫して開発することで経費削減を実現GUI部品による簡単なアプリケーション開発環境も特徴だ。J-Frame Serverでは、ビジネスで多用されるGUIを部品として提供し、プロパティの設定だけで動作させることができる。さらに、フォーカス移動や入力化不可制御など、ストーリー性のあるユーザーインターフェイスもノンプログラミングで開発可能であると強調した。さらに、標準的なJava開発ツールを使うことにより、GUIプログラムとJ2EEプログラムを一貫して開発することができる点もコスト削減に大きく貢献する。 これらを踏まえて舟城氏は、「エンタープライズ用途におけるリッチクライアント環境では、J-Frame Serverが最も柔軟性があると言えるだろう」と分析し、講演を締めくくった。 提供:東芝ソリューション株式会社
企画:アイティメディア 営業局 制作:@IT編集局 掲載内容有効期限:2005年3月10日 |
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