連載
» 2014年03月14日 10時25分 公開

Tech TIPS:Windows 8.1で「Windowsエクスペリエンス インデックス」値を計測する

簡単にPCの性能を計測できる「Windowsエクスペリエンス インデックス」。Windows Vista以降、Windowsの標準機能として提供されてきたが、Windows 8.1では「Windowsエクスペリエンス インデックス」が表示されなくなっている。しかし計測するコマンド自体はWindows 8.1にも用意されているので、手動で実行することで「Windowsエクスペリエンス インデックス」値を計測できる。

[小林章彦,デジタルアドバンテージ]
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連載目次

対象OS:Windows 8.1



解説

 Windows Vista以降、PCの性能を測定し、その測定値を基本スコアで表す「Windowsエクスペリエンス インデックス」と呼ばれる機能が提供されてきた。Windowsの標準機能である上、プロセッサーやディスク、グラフィックスなどのハードウェアコンポーネントごとの性能もサブスコアという形で測れることから、PCの性能クラスを簡単に調べられる便利な機能であった。

Windows 8の[システム]プロパティ画面 Windows 8の[システム]プロパティ画面
Windows 8ではシステムのプロパティ画面に「評価」という欄があり、未評価の場合は「システムはまだ評価されていません。」、評価済みの場合は「Windowsエクスペリエンス インデックス」の値が表示される。このリンクをクリックすると、[コントロール パネル]−[パフォーマンスの情報とツール]が開き、「Windowsエクスペリエンス インデックス」の計測が行える。
  (1)このリンクをクリックすると、[パフォーマンスの情報とツール]が開く。→[A]

[A]

Windows 8の[パフォーマンスの情報とツール]の画面 Windows 8の[パフォーマンスの情報とツール]の画面
評価済みの場合は「Windowsエクスペリエンス インデックス」の値が、未評価の場合は[このコンピューターの評価]ボタンをクリックすると「Windowsエクスペリエンス インデックス」の計測が実行される。
  (1)[このコンピューターの評価]ボタンをクリックすると、「Windowsエクスペリエンス インデックス」の計測が実行される。

 ところがWindows 8.1では、なぜかこの「Windowsエクスペリエンス インデックス」の値が、[システム]のプロパティ画面には表示されないように変更されてしまった。ただ、この値を計測するツール「WinSAT.exe」自体はWindows 8.1にも含まれているので、手動で計測することは可能である。ここでは、Windows 8.1で「Windowsエクスペリエンス インデックス」を計測・表示する方法を紹介する。

操作方法

●WinSAT.exeを手動で実行する

 インデックス値を計算するには、管理者権限のあるコマンドプロンプトを開き、「winsat formal -restart clean」コマンドを実行する。なお、バッテリ駆動の場合は、エラーが表示されて実行できないので、ノートPCやタブレットPCで実行する際には注意したい。

C:Windows\system32>winsat formal -restart clean
Windows システム評価ツール
> 正式な評価を実行しています
Machine already has a WinEI rating.  Rerunning all assessments ...
> 実行中: 機能の列挙 ''
> 実行時間 00:00:00.00
> 実行中: WinSAT Direct3D 評価結果 '-aname DWM -time 10 -fbc 10 -disp off -normalw 1 -alphaw 2 -width 1280 -height 1024 -winwidth C(1144) -winheight C(915) -rendertotex 6 -rtdelta 3 -nolock'
> デスクトップ グラフィックスのパフォーマンスを評価中
                    
                 <中略>
                    

> Disk  Sequential 64.0 Read                   81.09 MB/s          6.2
> Disk  Random 16.0 Read                       56.57 MB/s          6.6
> 合計実行時時間 00:02:31.25

「Windowsエクスペリエンス インデックス」を手動で実行する
「winsat formal」とすると、すべてのテストが実行される。このようなテスト経過を表示しつつ、ログを「%windir%\Performance\WinSAT\DataStore」フォルダに出力する。

 計測結果のログは(デフォルトの場合)、「%windir%\Performance\WinSAT\DataStore」というフォルダに、「<計測時刻> Formal.Assessment (〜〜).WinSAT.xml」というXML形式のファイルで結果が保存される(「〜〜」には「Initial」か「Recent」が入る。新しい方のファイルを開くこと)。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-16"?>
-<WinSAT>
-<ProgramInfo>
<Name>WinSAT</Name>
<Version>V6.3 Build-9600.16384</Version>
<WinEIVersion>WinEI-1.60</WinEIVersion>
<Title>Windows システム評価ツール</Title>
<ModulePath>C:\Windows\system32\WinSAT.exe</ModulePath>
                    
                 <中略>
                    
-<WinSPR>
<SystemScore>4.1</SystemScore> ……基本スコア(サブスコアの最低値)
<MemoryScore>5.5</MemoryScore> ……メモリサブスコア
<CpuScore>6.3</CpuScore> ……CPUサブスコア
<CPUSubAggScore>6.1</CPUSubAggScore>
<VideoEncodeScore>6.4</VideoEncodeScore>
<GraphicsScore>4.1</GraphicsScore> ……グラフィックスサブスコア
<Dx9SubScore>4.1</Dx9SubScore>
<Dx10SubScore>0</Dx10SubScore>
<GamingScore>4.1</GamingScore> ……ゲーム用サブスコア
<StdDefPlaybackScore>TRUE</StdDefPlaybackScore>
<HighDefPlaybackScore>TRUE</HighDefPlaybackScore>
<DiskScore>6.4</DiskScore> ……ディスクサブスコア
-<ScoreRaisedDueToHigherPreviousScore>
<ActualCPUScore>6.2</ActualCPUScore>
<ActualDiskScore>6.4</ActualDiskScore>
</ScoreRaisedDueToHigherPreviousScore>
-<LimitsApplied>
-<MemoryScore>
<LimitApplied Friendly="Physical memory available to the OS is less than 3.0GB-64MB : limit mem score to 5.5" Relation="LT">3154116608</LimitApplied>
</MemoryScore>
</LimitsApplied>
</WinSPR>
                    
                <以下省略>
                    

「Windowsエクスペリエンス インデックス」のログ
%windir%\Performance\Winsat\DataStoreフォルダに各項目の詳細な評価結果や最終的な結果のインデックス値などが保存されている。<WinSPR> セクションに最終的なインデックス値がまとめられている。各サブスコアのうち、一番値の低いものが最終的な基本スコアとなる。

 各インデックス値は、最低1.0から最高9.9までの値になる。

 Internet Explorerでログを開いて値を読んでもいいのだが、以下の方法でインデックス値だけを見ることも可能だ。

●インデックスを表示する

 管理者権限でコマンドプロンプトを開き、PowerShellを実行する。その後、「Get-WmiObject -Class Win32_WinSAT」コマンドを実行すれば、以下のようにインデックス値が表示される。「Get-WmiObject -Class Win32_WinSAT」コマンドの代わりに「Get-CimInstance Win32_WinSat」コマンドを実行してもよい。出力される項目が若干異なるが、インデックス値だけならば「Get-CimInstance」コマンドの方が分かりやすいかもしれない。

C:\Windows\system32>powershell
Windows PowerShell
Copyright (C) 2013 Microsoft Corporation. All rights reserved.

PS C:\Windows\system32>Get-WmiObject -Class Win32_WinSAT

__GENUS               : 2
__CLASS               : Win32_WinSAT
__SUPERCLASS          :
__DYNASTY             : Win32_WinSAT
__RELPATH             : Win32_WinSAT.TimeTaken="MostRecentAssessment"
__PROPERTY_COUNT      : 8
__DERIVATION          : {}
__SERVER              : DAPC71DELL
__NAMESPACE           : root\cimv2
__PATH                : \\DAPC71DELL\root\cimv2:Win32_WinSAT.TimeTaken="MostRec
                        entAssessment"
CPUScore              : 6.3
D3DScore              : 4.1
DiskScore             : 6.4
GraphicsScore         : 4.1
MemoryScore           : 5.5
TimeTaken             : MostRecentAssessment
WinSATAssessmentState : 1
WinSPRLevel           : 4.1
PSComputerName        : DAPC71DELL

「Get-WmiObject -Class Win32_WinSAT」コマンドの出力

PS C:\Windows\system32>Get-CimInstance Win32_WinSat

CPUScore              : 6.3
D3DScore              : 4.1
DiskScore             : 6.4
GraphicsScore         : 4.1
MemoryScore           : 5.5
TimeTaken             : MostRecentAssessment
WinSATAssessmentState : 1
WinSPRLevel           : 4.1
PSComputerName        :

「Get-CimInstance Win32_WinSat」コマンドの出力

 Windowsの[システム]プロパティ画面のように、より分かりやすい表示で「Windowsエクスペリエンス インデックス」を見たい場合は、「WinSAT Viewer」というWebサービスを利用するとよい。

 上記のWebサイトを開き、(3)の部分にログファイル「<計測時刻> Formal.Assessment (〜〜).WinSAT.xml」をドラッグ&ドロップすればよい。[システム]プロパティ画面のようにインデックス値が表示される。

WinSAT Viewerの画面 WinSAT Viewerの画面
画面の(3)の部分にログファイルをドラッグ&ドロップすると、Windowsの[システム]プロパティ画面のように「Windowsエクスペリエンス インデックス」が表示される。
  (1)ここにログファイルをドラッグ&ドロップする→[B]

[B]

WinSAT Viewerで「Windowsエクスペリエンス インデックス」を表示させたところ WinSAT Viewerで「Windowsエクスペリエンス インデックス」を表示させたところ
このようにWindowsの[システム]プロパティ画面のように「Windowsエクスペリエンス インデックス」が表示される。

●WIN SCORE SHAREツールを利用する

 手動でWinSAT.exeを実行するのが面倒ならば、コードリウムが無償で提供している「WIN SCORE SHARE」ツールを利用するとよい。

 コードリウムのソフトウェアページから「WIN SCORE SHARE」のリンクをクリックし、winscoreshare_200.zip(原稿執筆時点ではバージョン2.00が提供されている)をダウンロードする。

 Windowsエクスプローラーでwinscoreshare_200.zipを開き、WinScoreShare.exeを実行すればよい。ZIPファイルから直接実行できるので、ZIPファイルを展開する必要はない。WinScoreShare.exeを実行すると、注意事項に同意を確認する画面が表示されるので、[同意する]ボタンをクリックすると、[最新の計測結果を読み込む]か[再計測開始]の選択画面が表示される。

WIN SCORE SHAREの画面 WIN SCORE SHAREの画面
[最新の計測結果を読み込む]ボタンをクリックすると、以前実行したWinSAT.exeの結果が表示される。[再計測開始]ボタンをクリックすると、コマンドプロンプトが開き、WinSAT.exeによる計測が実行される。その後、計測結果が表示される。
  (1)前回実行した結果を表示する場合は、[最新の計測結果を読み込む]ボタンをクリックする。
  (2)新たに計測を行う場合は、[再計測開始]ボタンをクリックする。

 [再計測開始]ボタンをクリックすると、[ユーザー アカウント制御]ダイアログが表示されるので、ここで[はい]ボタンをクリックする。コマンドプロンプトが開き、WinSAT.exeが実行され、「WIN SCORE SHARE」ツールによる計測結果の表示が行われる。なお、前回実行した結果を見るのであれば、[最新の計測結果を読み込む]ボタンをクリックすればよい。

WIN SCORE SHAREの結果表示画面 WIN SCORE SHAREの結果表示画面
WIN SCORE SHAREを実行すると、このようにWindowsの[システム]プロパティ画面に近い表示が行われる。

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