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連載
» 2015年05月08日 05時00分 UPDATE

Tech TIPS:これだけは覚えておきたいWindowsのコマンドプロンプトの使い方 (1/2)

GUIによる操作が当たり前のこの時代でも、Windows OSの管理にコマンドプロンプトはまだまだ欠かせない。コマンドプロンプトの基本的な使い方を解説。

[打越浩幸,デジタルアドバンテージ]
Tech TIPS
Windows Server Insider


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連載目次

対象OS:Windows Vista/Windows 7/Windows 8/Windows 8.1/Windows Server 2003/Windows Server 2008/Windows Server 2008 R2/Windows Server 2012/Windows Server 2012 R2



解説

 GUIが主流のこの時代でも、「コマンドプロンプト」が活躍する場面は多い。例えば、システム管理などでは各種の設定ファイルの内容をチェックしたり、簡単な編集作業を行ったりする必要がある。その際、いちいちエクスプローラーやメモ帳などを使って編集するよりは、コマンドプロンプト上で操作した方が手っ取り早いことが多い。

 またネットワーク関連のトラブルシューティングでは、コマンドプロンプト上でネットワークツールを使う場面が多いので、コマンドプロンプトを避けて通るわけにはいかない。

 そこで本TIPSでは、コマンドプロンプトに慣れていないユーザーを対象に、その使い方について簡単にまとめておく。より詳細な使い方などについては、次の記事やコマンドプロンプトのヘルプ(後述)などを参照していただきたい。

操作方法

●コマンドプロンプトの起動設定

 「コマンドプロンプト」(ファイル名はcmd.exe)を起動するには、[スタート]メニューから[すべてのプログラム]−[アクセサリ]−[コマンドプロンプト]を選択する。Windows 8/Windows Server 2012以降なら、デスクトップの画面左下にあるスタートアイコンを右クリックして、クイックアクセスメニューから[コマンド プロンプト]を実行する。

 これ以外にも、[Windows]+[R]で[ファイル名を指定して実行]ダイアログを開き、「cmd」と入力してもよい。

コマンドプロンプトの起動(Windows 8/Windows Server 2012以降) コマンドプロンプトの起動(Windows 8/Windows Server 2012以降)
Windows 8/Windows Server 2012以降なら、デスクトップの画面左下にあるスタートアイコンを右クリックして表示されるクイックアクセスメニューから起動できる。
  (1)これを右クリックする。Windows 8/Windows Server 2012の場合はマウスカーソルを画面左下に移動させると「スタート」アイコンが表示されるので、それを右クリックする。
  (2)これを選択すると、コマンドプロンプトが通常起動する。
  (3)これを選択すると、コマンドプロンプトが管理者権限で起動される。

 いったんコマンドプロンプトが起動したら、タスクバーにアイコンを登録/ピン留めしておくと、以後は簡単に起動できるようになる。

タスクバーへのピン止め タスクバーへのピン止め
起動しているコマンドプロンプトのアイコンをタスクバーに表示/ピン留めしておくと、以後は簡単に起動できるようになる。これはWindows 8.1での画面例。
  (1)起動しているコマンドプロンプトのアイコンを右クリックする。
  (2)タスクバーにピン留めする。Windows 7では[タスクバーにこのプログラムを表示する]と表示される。

●コマンドプロンプトを管理者権限で起動する

 管理用コマンドを利用する場合、アクセス権の関係で、最初から管理者権限でコマンドプロンプトを起動しておかなければならないことがある。これにはいくつか方法がある。

 一番基本的なのは、スタートメニューやタスクバー上の「コマンド プロンプト」アイコンを右クリックし、ポップアップメニューから[管理者として実行]を選択する方法である。

コマンドプロンプトを管理者権限で起動する コマンドプロンプトを管理者権限で起動する
管理者権限が必要なコマンドを実行する場合は、最初からコマンドプロンプトを管理者権限で起動しておく。さもないと、コマンドが「エラー: このコマンドを実行するのに正しいアクセス許可がありません。〜」「〜ユーティリティを実行するためには管理者権限が必要です。」などのメッセージを表示して、実行できないことがある。
  (1)タスクバー上にあるコマンドプロンプトのアイコンを右クリックする。[Ctrl]と[Shift]キーを押しながら、直接左クリックしてもよい。
  (2)これをさらに右クリックする。
  (3)これを選択して実行する。するとUACの確認ダイアログが表示されるので、[はい]を選択して実行する。
  (4)コマンドプロンプトのコンソール設定などを変更するには、これをクリックする。後述の説明参照。

 もしタスクバー上にコマンドプロンプトのアイコンを登録しているなら、[Ctrl]と[Shift]キーを押しながら、タスクバー上のコマンドプロンプトアイコンをクリックしてもよい。この方法は、タスクバー上にある(コマンドプロンプト以外の)プログラムを管理者権限で起動させる場合にも利用できる。

●コマンドプロンプトのコンソール設定の変更

 コマンドプロンプトを起動すると、デフォルトでは80文字×25行しか表示されず、画面が狭くて使いづらいし、テキストの選択やコピーなども簡単ではないので、設定を変更しておくとよい。

 このためには、コマンドプロンプトのシステムメニュー(コマンドプロンプトウィンドウの左上に表示されているアイコンをクリックすると表示されるメニュー)から[プロパティ]を選び([Alt]+[Space]−[P]キーの方が早いので、これも覚えておくとよい)、プロパティ画面を表示させる。

 起動中のコマンドプロンプトではなく、今後起動するコマンドプロンプトのデフォルト設定を変更したい場合は、メニューやタスクバー上のコマンドプロンプトのアイコンを右クリックし、ポップアップメニューから[プロパティ]を選んでもよい。

 コマンドプロンプトのプロパティ画面を開いたら、次の項目の設定を変更する。

■簡易編集モード/挿入モードの選択

 [オプション]タブではコマンドの履歴や簡易編集モードなどを設定する。

「オプション」タブの設定 「オプション」タブの設定
ここではコマンドの履歴や簡易編集モードなどを設定する。

 それぞれの意味は次の通りである。

(1)バッファーサイズ
 コマンド履歴の最大サイズの指定。一度入力したコマンド文字列は、このバッファーサイズの数だけ履歴として保存される。履歴は、後述するように[F7]キーなどで参照できる。同じコマンドを繰り返して実行する場合に役に立つ。デフォルトでは50コマンドまで履歴が保存されるが、最大で999まで拡大できる。通常は50でも十分だろう。

(2)バッファー数
 コマンドプロンプトから別のコマンドプロンプトやプログラムを起動する場合、そのプログラム(子プロセス)の中でも独立して履歴が保存される。コマンドプロンプトからさらに別のコマンドプロンプト(cmd)を呼び出す場合だけでなく、netshやdiskpart、PowerShellのようなテキスト入力を受け付けるプログラムを呼び出した場合でも、それらの中で入力した履歴がプログラムごとに保存される(各プログラムをいったん終了させてからまた起動しても、その前の履歴が参照できる)。だがこのバッファー数で指定したネスト(深さ)を超えると履歴は保存されない。デフォルトは4なので、5つ以上ネストさせた場合は履歴を利用できなくなる。最大で999まで増加できるが、通常はデフォルト値でも構わないだろう。

(3)重複する古い履歴を破棄
 コマンド履歴中に、同じコマンド文字列を重複して保存しないようにするオプション。同じコマンドを繰り返し実行してもコマンド履歴が増えず、履歴管理が容易になる。オンにしておくとよいだろう。

(4)簡易編集モード
 オンにしておくと、コマンドプロンプトウィンドウ内のテキストをマウスのドラッグで操作できるようになるので便利である。クリップボードへコピーしたい範囲をマウスで選択し(領域の左上でマウスをクリックし、そのまま選択範囲の右下までドラッグして、マウスボタンを離す)、そこでさらに右クリックするか[Enter]キーを押すと、選択された範囲がクリップボードにコピーされる。「貼り付け」は(何も選択されていない状態で)マウスを右クリックするだけでよい。

(5)挿入モード
 これはデフォルトの編集モードを「上書き」ではなく「挿入」にするためのオプションである。以前入力したコマンドの一部を変えて再実行するということはよくあるので、オンにしておかないととても不便である。

●レイアウトの設定

 [レイアウト]タブではコマンドプロンプトのウィンドウサイズを変更する。コマンドプロンプトでは、通常のWindowsアプリケーションと違って、ユーザーが自由に画面サイズ(画面幅)を変えることはできない。もともと画面幅が固定のコンソール画面(DOS画面)をエミュレートしているので、使用中に自由に画面サイズが変更されることを想定していないためだ。また使いやすくするためにも、最初からなるべく画面を広くしておくのがよいだろう。

「レイアウト」タブの設定 「レイアウト」タブの設定
ここではウィンドウサイズなどを設定する。

 コマンドプロンプトのサイズ(桁数と行数)はデフォルトでは80桁×25行となっているが、これでは狭すぎるだろうから、もっと大きくしておくとよい。それぞれの意味は次の通りである。

(1)画面バッファーの幅
 これは仮想的なコンソール画面の幅を表す。100桁以上にするのがよい。(3)の「ウィンドウの幅」を広げると自動的に連動するので、元のままでよい。

(2)画面バッファーの高さ
 仮想的なコンソール画面の高さを表す。これを超えて出力されたテキストは切り捨てられ、上にスクロールしても見ることはできない。デフォルトでは300行だが、コマンド出力の結果が多いと入り切らないので、最大値の9999行まで増やしておくとよい。

(3)ウィンドウの幅
 コマンドプロンプトウィンドウの物理的な幅(桁数)を表す。デフォルトでは80桁しかなくて狭いので、100桁とか120桁などに増やしておこう。この値を増加させると(1)の値も自動的に連動する。

(4)ウィンドウの高さ
 コマンドプロンプトウィンドウの高さ(行数)を表す。30行とか40行など、なるべく画面いっぱいになるようにセットしておくとよい。

 以上の設定変更が終了したら、[OK]をクリックして、設定を保存する。

●コマンドライン履歴の編集

 コマンドプロンプトでは、以前実行したプログラムを再度実行したり、少しパラメーターを変えて実行したりすることがよくある。こういう場合にはいくつか便利な方法があるので覚えておくとよい。

 [F3]キーを押すと直前のコマンドが再表示されるが、[↑]キーを押すとコマンド履歴を1つずつ順番に前へ戻ることができる([↓]キーで逆順)。また、例えば「dir」まで入力してから[F8]キーを押すと、「dir」で始まるコマンド履歴が順番に表示されるので、目的のコマンドラインが表示されるまで繰り返し[F8]キーを押せばよい。

 [F7]キーを押すと履歴の一覧が表示されるので、[↑][↓]キーでコマンドを選んでから([F9]で履歴番号を指定して選ぶこともできる)、再編集したり、[Enter]キーを押して実行する。

コマンド履歴の編集 コマンド履歴の編集
カーソルキーなどでコマンド履歴を呼び出して再実行できる。
  (1)[F7]キーを押すとこの履歴ウィンドウが表示される。
  (2)コマンド履歴の番号。
  (3)コマンドの内容。「重複する古い履歴を破棄」のチェックボックスをオンにしておくと、重複するコマンド列は1つしか記録されなくなる。
  (4)現在選択されているコマンド列。
  (5)上下のカーソルキーで選択できる。目的の行を選択後、[Enter]キーを押すとすぐに実行されるが、[←]や[→]キーを押すと再編集してから実行できる。

 コマンドラインの編集時に利用できるキーを次にまとめておく。

キー 意味
[←] カーソルを1文字左へ移動
[→] カーソルを1文字右へ移動
[Ctrl]+[←] カーソルを1単語分左へ移動
[Ctrl]+[→] カーソルを1単語分右へ移動
[Home] カーソルを行頭へ移動
[End] カーソルを行末へ移動
[Insert] 挿入モードと上書きモードの切り替え。モードでカーソルの大きさが変わる
[Delete] カーソル位置の1文字を削除
[Back Space] カーソルの直前の1文字を削除
[Ctrl]+[Home] 行頭からカーソルの直前までを全部削除
[Ctrl]+[End] カーソル位置から行末までを全部削除
[Ctrl]+[C] 入力をキャンセルして次行先頭へ移動
[F1] 直前の履歴の内容を1文字だけコピー
[F2] 直前の履歴から、指定した文字までコピー
[F3] 直前の履歴内容のコピー。何も入力していない状態で押すと直前の履歴を表示することになるが、行の途中で押すと、そこから行末までがコピーされる
[F4] 直前の履歴から、指定した文字まで削除
[F5] 1つ前の履歴へ移動
[F7] コマンド履歴の番号とコマンドラインをポップアップ表示
[F8] 入力した文字列にマッチする履歴へ移動。繰り返し押すとマッチするものを順次表示する
[F9] 指定した履歴番号へ移動。履歴番号は先に[F7]を押して確認する
[↑] 1つ前の履歴へ移動
[↓] 1つ後の履歴へ移動
[Page Up] 履歴リストの先頭へ移動
[Page Down] 履歴リストの最後へ移動
[Alt]+[F7] 履歴を全て削除
[Esc] 入力をすべてキャンセルして行をクリア
[Enter] コマンドの実行
コマンドライン編集用のキーボードショートカット
[F1]〜[F4]キーの挙動が分かりづらいが、これは(カーソル移動による編集もできなかった頃の)MS-DOS時代の名残である。

 残念ながら、履歴はコマンドプロンプトを終了させると消えてしまう。UNIXやLinuxのシェルのように、以前の履歴をコマンドプロンプト起動時にロードさせる方法はない。

 ところでこのコマンドラインの履歴機能は「doskey」によって実現されている。doskeyは、以前は独立したコマンドだったが、現在ではコマンドプロンプトに内包されている。このため、コマンド履歴の一覧をコピーしたり、バッチファイルなどにするためにテキストとして表示させたければ、「doskey /h」か「doskey /history」を実行すればよい。

 doskeyを使うと「マクロ」も定義できる。例えば「doskey ls=dir /a」とすると、以後「ls」と入力するだけでファイル名の一覧を表示できる。ただコマンドプロンプト起動時に自動ロードさせる標準的な手段が用意されていないなど、あまり使い勝手はよくない。詳細については「doskey /?」でヘルプを参照していただきたい。

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