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  業務生産性向上に役立つ
リッチクライアントとUI設計とは?

アクシスソフト「Biz/Browser」


「リッチクライアント」を早くから提唱し、業務系リッチクライアント製品として国内最多の導入実績を誇るBiz/Browserの開発元、アクシスソフト株式会社のリッチクライアントエバンジェリストである山形浩一氏は、【A-2】セッションで同社Biz/Browser製品開発フェローの田中康興氏に質問をぶつける形で対談を行った。


『リッチクライアント』で有名に

 まず、山形氏によるBiz/Browserの紹介が行われた。山形氏は、「Biz/Browserは、アクシスソフトが開発したオリジナル製品。日本で開発された、日本のシステムを意識した製品だ。ただし、ドメスティックなものではなく、業務という点では十分に海外でも活用できる製品だ」と製品をアピールした。

 さらに山形氏は「製品名に『ブラウザ』と入っていることから、IEやNetscape、Operaなどと比較されることが多かった。そこで、『リッチクライアント』という呼称を使い始めるようになり、最近ではリッチクライアントというと当社の製品名が挙がるようになった」と苦労も紹介。Biz/Browserの特徴としては、「『アプレットや.NETとはどう違うのか?』という質問もよく受けるが、大きな違いはサーバ側のテクノロジを選ばないという点。サーバは.NETであっても、Javaでもどちらでも対応するようになっている」と説明した。

 製品紹介に続いて、田中氏が登場し掛け合いで話が進められた。

導入の目的とメリットは?

山形 まず最初に、Biz/Browserをあえて導入する目的という話題から話を進めたい。VBで作られたシステム、Webで作られたシステムなどさまざまなシステムが存在するわけだが。

Biz/Browser製品開発フェロー
田中康興氏

田中 リッチクライアントを導入する目的だが、「操作性をいかによくするか」という点に集約される。では、なぜ操作性を向上させなければならないかだが、海外では「HTMLで十分ではないか」という声も多いと聞く。しかし、日本では「HTMLでは従来よりも効率が落ちる」という声が多い。そのため、HTMLベースのシステムが考えられていたほど導入が進んでいかなかったといわれている。また、HTMLは開発・運用コストの削減を実現することはできたものの、トレードオフでエンドユーザーの操作性を低下させ、逆にトータルコストがあがってしまうこととなった。それに対して、Biz/Browserは同じシステムをテクノロジを変えるだけでエンドユーザーの操作性を向上させるとともに、開発・運用コストの低減を実現する。

山形 エンドユーザーのコストメリットは理解できるが、「システムインテグレータにとってはどういうコストメリットがあるのか」という質問をよく受ける。

田中 コストメリットも出てくるが、それ以上に従来はなかった部分まで踏み込んだシステムを作ることができるというメリットが大きい。

山形 Biz/Browserは、単にTCOを下げる、HTMLの代替品ではないということをよく理解して欲しい。

リッチクライアントの落とし穴

リッチクライアントエバンジェリスト
山形浩一氏

田中 そういう意味では、「HTMLで作った場合に比べて半分のコストで開発できた」ではなく、「HTMLではできなかった表現が、同じくらいのコストでできる」ということにメリットを感じて欲しい。ただし、1つ落とし穴がある。Biz/Browserを使うと、かなり凝ったものが作れる。どんどんリッチな画面を作り込んでいくと、ある一点を超した段階で急激にコストカーブが大きくなる。リッチクライアント技術を使ったといえども際限なく凝ったものを作れば、コストはかかってしまうということを認識しておいて欲しい。最適ポイントの見極めを誤ると、逆にコストがかかりすぎるということになってしまう。

山形 確かにコスト、時間をどれだけかけてもいいということになれば、Biz/Browserを使わなくてもシステム構築は可能だ。せっぱ詰まった状況で、システムを作っている人こそ、Biz/Browserを使って開発をすることにメリットがある。今回、名前を挙げてご紹介できるユーザーである、イトーキ、太平洋セメント、ヤマト運輸といった企業は、それぞれシステム規模の差はあるものの、限界コストで何ができるのかを挑戦しているところばかり。

田中 それ以外のユーザーでも、HTMLでシステム構築を行ったものの、使いにくくてBiz/Browserに切り換えたというケースが多い。その結果開発フェイズだけで、コストが2分の1に抑えられたという実績も出ている。さらに、運用フェイズでは5分の4ものコストを削減したケースもある。これは、もともと業務用として開発されたBiz/Browserの特性から出た結果だと考えている。あるアプリケーション作成における開発工数を比較してみると、初期開発段階での開発者のコーディングの数が圧倒的に少なく、JSPを100%とすると、アプレットで34%、Biz/Browserでは16%となった。機能追加を行う場合にも、JSPが100%で、アプレットは58%、Biz/Browserは20%となった。Biz/Browserは目的を特化して開発しただけにかなりの工数削減を実現できる。

これからのクライアント開発は?

山形 開発手法の確立という点ではどうか。

田中 スキル、機能、パフォーマンスという3点のバランスという点で考えると、HTMLの場合、スキルはそういらないが、機能、パフォーマンススピードを出すのが難しいという欠点がある。クライアント/サーバ・システムの場合、パフォーマンススピードについては十分な速さを出すことができるものの、開発にはそれなりのスキルが必要となる。それに対し、Biz/Browserは「どの部分の負荷が大きい」ということがない。ただし、システムの対応範囲も広いので、プロジェクトの状況に応じたバランスの取り方というのが必要となる。そういう意味では、既存の開発言語と同様に求めているものを作り上げるためには、落としどころをきちんと見定めて開発を進める必要がある。要はバランスが必要だということだ。

山形 今後の製品の方向性としては、どういうところを目指していくことになるのか。

田中 あらためてBiz/Browserの導入の目的はどこにあるのかを考える必要があるだろう。「より使いやすいもの」「生産性の高いもの」としていかなければ意味はない。例えば、なぜ、そんなにUI部分の強化をしなければならないのかという点だが、実は「使いやすいUI」というのは、役務によって大きく異なる。これまでソフトウェア開発は機能デザインにばかり目がいきがちだったが、今後は役務に応じてどういう機能とUIが必要なのかについてもっと考えていくべきではないか。


提供:アクシスソフト株式会社
企画:アイティメディア 営業局
制作:@IT編集局
掲載内容有効期限:2005年3月10日
 
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アクシスソフト株式会社
Biz/Browser製品開発者が語るリッチクライアントによるシステム開発のツボ
アクシスソフト株式会社
Biz/Browser製品開発フェロー 田中康興氏
リッチクライアントエバンジェリスト 山形浩一氏

関連リンク

アクシスソフト株式会社

Biz/Browser & Biz/Designer製品情報

Biz/Browser V4プレスリリース


 
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