連載
» 2013年03月06日 00時00分 公開

これから伸びる業界に乗り遅れるな!(1):「開発者を探せ」――企業向けスマホビジネスが熱い (1/2)

今後、どの業界で活躍すべきか? 注目の分野はあるか? これからの成長が見込まれる業界を取り上げ、転職の事例とともに紹介する。将来の活躍の場を考える上で参考になれば幸いだ。

[福村志郎,テクノブレーン]

 「スマホアプリ開発エンジニアを探してほしい」――

 企業からのこういったニーズは、以前から活発にありました。

 ただし最近は、少し状況が変わりつつあります。これまではコンシューマ向け市場でビジネスを展開する企業からの依頼が多かったのですが、それ以外の企業からの依頼が増えているのです。

 この連載では、キャリアコンサルタントの立場から「これから伸びる業界」をピックアップし、その可能性と面白さを紹介します。ITエンジニアの皆さんが、今後の活躍の場を考える上での参考になればと思います。

 今回は、企業向けスマートデバイス業界を取り上げます。

広がりを見せ始める、スマートデバイスのビジネス活用

 スマートフォンの普及が急速に進んでいることは、皆さんも日々実感するところかと思います。私たちコンシューマが主に使用するデバイスは、確実にスマートフォンへ移行しています。

 それに伴って、コンシューマ向けのスマートフォンサービス(アプリケーション)市場は急速に拡大しています。特にソーシャルゲームに代表される、スマートデバイスを活用した自社サービス開発業の成長は目覚ましく、ITエンジニアの求人数も増加を続けてきました。その勢いは多少の陰りが見えつつも、まだまだ衰えてはいない状況です。

 そしてスマートフォンを含めたスマートデバイス市場は、「コンシューマ向け」から「企業向け」へ、確実に広がりを見せているようです。業務でのスマートデバイス活用の流れです。

 移動中にメールやスケジュールを確認すること、ドキュメントを持ち歩いて編集することはもちろん、スマートデバイスを活用した業務プロセスの効率化など、革新的なデバイスを戦略的に活用する動きは着実に進んでいます。

 ただ、スマートデバイスを具体的にどのように活用すべきか、セキュリティを確保するにはどうすればよいかというノウハウを持っている企業はまだ多くはない状況です。システム構築の場においても同様のことがいえます。

 そこに着目し、スマートデバイスを絡めたアプリケーション開発やソリューションを提供する企業がビジネスを拡大しているのです。

 官公庁から小売、医療、サービス業などさまざまな業種からの引き合いがあり、この業種もさらに広がり続けているようです。

 これらの流れが、確実に求人にも反映されているのです。

 用いられる技術は、HTML5、CSS3、JavaScriptを用いたWebアプリとJava、Objective-Cでのネイティブアプリ、それらを組み合わせたハイブリッドアプリから、例えばクラウドなどの技術を活用したものなどです。幅広く、また高度なものが求められています。

スマートフォンアプリ開発者を採用したいA社の事例

 ここで1つ、私が所属する人材紹介会社での、ITエンジニア転職の実例をご紹介します。

 企業向けスマートフォンアプリ開発を行うベンチャー企業A社から、以下のような求人の依頼を受けました。

ポジション スマートフォン向けアプリケーション開発エンジニア
背景 マルチデバイスでリッチコンテンツを構築できるHTML5技術は、Web業界で欠かせない存在になっています。アプリケーション開発を行っている当社へも、多くの引き合いが来ています。事業拡大につき参画していただける方を募集しています。
業務内容 HTML5/JavaScript/CSS3を使用したアプリケーション構築
セミナー等での講演
スキル要件 Webサイト、モバイルサイトにおけるコーディング経験
HTML/JavaScript/CSSの業務利用経験

 A社は設立して間もなく、規模も小さい、いわゆるスタートアップ企業です。同社の事業領域はスマートフォン分野におけるHTML5ベースのハイブリッドアプリ開発、レスポンシブデザインを採用したWebシステム開発です。マルチデバイス対応を前提として成長領域にポジショニングし、ビジネスを拡大しています。

 設立したばかりにもかかわらず、同社はすでに単月黒字の実績を積み上げていました。スマートデバイス業務活用のためのシステム開発ノウハウを求める多くの企業から引き合いがあり、開発案件の増加に対してリソースが足りない状況が続いていました。開発体制を整えるべく、当社にITエンジニア採用を依頼したのです。

 ITエンジニアがA社で得られるだろうスキルは、現在のIT市場では汎用性も将来性も高く、市場価値の高いものだといえます。携われる案件の内容、与えられる裁量の大きさ、また実施セミナーで講師登壇経験を積めることを考えると、大きくスキルアップを図れるチャンスは多いでしょう。ITエンジニアにとって、非常に魅力的なポジションだと思いました。

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