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» 2014年12月17日 18時00分 公開

Go AbekawaのGo Global!〜Udacity編(後):何が素晴らしいって、仕事欄に「Web開発者」と書けたことだよ! (2/4)

[取材・文 阿部川久広(Go Abekawa)、構成 鈴木麻紀,@IT]

阿部川 コーチになるための、特別なテストのようなものはありますか?

シェン氏 コーチ候補とは、何度も面談を重ねます。模擬講座を行ってもらったり、オンラインでのインタビューも行います。実際に話して、その人がコーチに適任かどうかを見極めるようにしています。

阿部川 コーチングの仕組みは労働集約的で、需要が増えるとその分人手が掛かり、オンラインのメリットである事業の規模を大きくすることの妨げになると思うのですが、それをどうやって防いでいますか?

シェン氏 オンライン講座でのコーチングは、新しく発明された仕事です。コーチは、私たちが提供する自動分析ツールや自動成績表作成ツールなど、たくさんの新しいテクノロジツールを使いこなして、コーチ本来の質の高い仕事に集中します。新しい仕事ですから、新しいテクノロジによる新しいツールで運営しています。

阿部川 ということは、コーチングは財務的には大きな影響はないということでしょうか?

シェン氏 ビジネス上のインパクトももちろん大切ですが、一番大切なことは「学生の学習をどう促進するか」、そしてそれによって「どうやって、ビジネスを安定的に成長させるか」です。私は、Udacityが持続力のある、付加価値の高いビジネスであると自負しています。私たちは、Student Firstが一番大切であり、学生たちが求めることを提供できていればビジネスとしても十分成り立っていくと考えています。

Udacityができること+企業ができること

阿部川 全ての人が実践的な講義を無償で受けられるのは素晴らしいことですが、現実的にはコーチング費用が必要だったり、大学の学位習得にもお金が必要だったりします。Udacityがコーチングなどの費用を学生のために負担したり、あるいは奨学金を提供するなどのプランはありますか?

シェン氏 さまざまな組織と、学位授与や奨学金制度について議論を始めています。例えばNanodegreeに関しては、現在15以上の企業と協同で奨学金制度を作り始めています。現在は米国内だけですが、順次グローバルにもこの制度を広めていきたいと考えています。

 奨学金制度作りにはパートナー企業の力も借りたいと考えています。現在の米国での奨学金は、マイノリティー出身の学生や、経済的に不安定な発展途上国出身の学生など、学費を払うのが困難な学生を対象にして実施しています。ときには、お金だけではなく、それ以外のサポートも必要になります。世界にはPCを持っていない学生もいますし、インターネットにアクセスできない学生もいます。

 私たちが彼らを直接サポートすることはできませんが、そのようなときこそUdacityをサポートしてくれる企業が力を発揮します。私たちが「Wrap-around Service(ラップアラウンドサービス:全てのサービスを一括して“包むように”行う)」と呼んでいる、PCの貸与やネットへの接続全てのサポートをしてくれるのです。

 Udacityが奨学金で金銭面のサポートを行い、パートナー企業はPCやネットという学習環境を提供するのです。これ以外にも、多くの障害や問題があり、私たち単独では解決できない問題も多くあります。私の仕事は、多くのパートナー企業からのさまざまな協力を募り、より多くの学生が学べる機会を提供することです。学生は単に奨学金を受け取るだけではなく、この制度が企業によってサポートされていることを知って、その企業への就職を考えるきっかけにもなるでしょう。

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