Gear VRとは――UnityでAndroidアプリを開発するための環境構築Unityで始めるVR/AR開発入門(1)(1/4 ページ)

HMDの中でも比較的扱いやすいGear VRで体験できるVR/ARコンテンツをUnityで開発する方法を紹介する連載。初回は、Unityや、Androidアプリを開発するのに必要なAndroid Studioをインストールして、Gear VRコンテンツの開発環境を構築する。

» 2016年12月12日 05時00分 公開
[薬師寺国安PROJECT KySS]

Gear VRの概要

 最近はVR(Virtual Reality)ブームだ。VRは、一般的に「仮想現実」と訳され、仮想空間を作り出して、その中でゲームをしたり、業務のシミュレーションをしたり、自分自身があたかも、その仮想空間の中にいるような、没入感を体験できる技術だ。

 VRを体験するには、「HMD(Head Mounted Display)」と言われる、頭に装着して使用するデバイスが必要となる。その代表的なものは、Oculus RiftやHTC Vive、PlayStation VRなどだ。これらは、ケーブルで接続して使うPCに高いスペックを要求されたり、付属のコントローラーが必要だったり、PlayStation 4を持っていないと使用できなかったりと、使い始めるハードルが高い。

 これらのHMDに比べ、Samsung Gear VR(以下、Gear VR)は初心者にも扱いやすいといえるだろう。Gear VRは図1のようにGear VRの本体にスマホをセットして使用するものだからだ。PCと一緒に使用するわけではないので動き回ることも可能だ

図1 スマホ(Galaxy S6)をGear VRにセットした

 ただ、このGear VRに必要なスマホはどれでもいいというわけではない。Android端末で、しかもSamsung Galaxy S6/S6 edge、S7/S7 edgeでしか動作しない点が、ネックと言えばネックかもしれない。

 本連載では、HMDの中でも比較的扱いやすいGear VRで体験できるVR/ARコンテンツをUnityで開発する方法を紹介する。基本的には、Unityを起動してコンテンツ(Androidアプリ)を作成し、作成したコンテンツをGalaxyにデプロイして、Gear VRで使用できるようにするという流れになる。

 初回は、Unityや、Androidアプリを開発するのに必要なAndroid Studioをインストールして、Gear VRコンテンツの開発環境を構築する。

 なお本連載で使う開発環境のOSはWindows 10 64bit+Anniversary Update、使うスマホ端末はGalaxy S6としている。

JDKのインストール

 Android Studioをインストールするには、先にJDK(Java SE Development Kit)をインストールしておく必要がある。まず、自分のWindows 10の環境にJDKがインストールされているかどうかを確認しておこう。

 Windows 10の「スタート」→「設定」→「システム」→「アプリと機能」とたどり、「java」と入力して、図2のように表示されなければ、JDKをインストールする必要があるということだ。インストールされている場合は、Android Studioのインストールの章に進んでほしい。

図2 Javaの環境がインストールされているメニュー

 インストールされていない場合は、まず下記URLのページにアクセスする。

 図3のインストーラーをダウンロードする。筆者の場合は64bit版で、2016年11月の原稿執筆時の最新版である「Java SE Development Kit 8 Update 102」をダウンロードした。クリックすると保存先を尋ねてくるので、適当なフォルダに名前を付けて保存しておく。

図3 「jdk-8u102-windows-x64.exe」をクリックして保存する

 保存しておいた「jdk-8u102-windows-x64.exe」をクリックしてインストールを開始する(図4)

図4 保存しておいた「jdk-8u102-windows-x64.exe」をクリックする

 すると、「Java SE Development Kit 8 Update 102(64-bit)」のインストールウィザードが開始される。

図5 Javaのインストールウィザードが開始された

 「次」をクリックする。インストールオプション機能の選択画面になるが、そのままの状態で、「次」をクリックする(図6)。

図6 このままの状態で「次」をクリック

 すると、インストールの準備が開始される(図7)。

図7 インストールの準備が開始された

 コピー先のフォルダを聞いてくるので、そのままで「次」をクリックする(図8)。

図8 コピー先のフォルダはそのままで「次」をクリック

 いよいよインストールが開始される(図9)。

図9 インストールが開始された

 しばらくすると、インストールが完了するので、「閉じる」をクリックする(図10)。

図10 インストールが完了した
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