中堅企業の海外展開をSaaSで支援、ネットスイートNetSuite新バージョンをリリース

» 2008年05月01日 00時00分 公開
[吉村哲樹,@IT]

 ネットスイートは5月1日、同社が提供するSaaS型統合業務アプリケーション「NetSuite」(ネットスイート)にグローバルビジネス対応機能を付加するアドオン製品「NetSuite OneWorld」(ネットスイート ワンワールド)の提供を開始すると発表した。

 NetSuiteは、中小・中堅企業向けにERP、CRM、Eコマースなど各種業務アプリケーション機能を統合した形で提供するSaaSサービス。同サービスの導入により、異なる業務システム間の連携に要するコストや困難を排除できるという。NetSuite OneWorldは、こうしたメリットをグローバルビジネスでも生かせるよう、同サービスの機能を拡張するもの。

写真 ネットスイート 上席執行役員 マーケティング本部兼営業推進本部 本部長 高沢冬樹氏

 ネットスイート 上席執行役員 マーケティング本部兼営業推進本部 本部長の高沢冬樹氏は、同製品の導入メリットについて、「昨今では、中堅企業でもグローバルレベルでのリソース最適化を図り、海外へビジネス展開するケースが増えている。こうした中、本社と海外拠点間のデータ連携・共有が課題になっている。各拠点のシステムを個別に連携するには、通常は膨大な手間とコストを要する。しかしNetSuite OneWorldは、ワールドワイドの各拠点・法人のデータを単一データベースで管理・共有できるため、システム連携が不要になる」と説明する。

 同製品は12言語と170種類の通貨に対応し、本社・地域拠点・現地拠点それぞれの業務に最適化したUIをWebフォーマットで提供する。すでにワールドワイドで50社以上の顧客が導入済みだという。

写真 NetSuite OneWorldのデモ画面

 高沢氏は、他社のERPパッケージ製品などと比較した際の優位性を次のように強調する。「従来のグローバルビジネスでは、会計データの連携が精一杯だった。NetSuite OneWorldは企業のあらゆる業務を統合するため、会計データだけでなくビジネス全体に渡るデータ共有をグローバルレベルで可能にする。われわれはこうしたビジョンをリアルタイムグローバルビジネスマネジメントと呼んでおり、NetSuite OneWorldはこれを実現する最初で唯一の製品だ」(高沢氏)

 同製品は、NetSuiteの最新リリース「NetSuite 2008.1」のオプションとして提供する。同社では、NetSuiteの旧バージョンのユーザーにはすでに順次バージョンアップサービスを提供しており、新規ユーザーへの提供は2008年5月から開始する。

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