IT資産は買う前から管理する―HPが資産管理ソフト新版仮想環境のライフサイクル管理に対応

» 2008年10月20日 00時00分 公開
[垣内郁栄,@IT]

 日本ヒューレット・パッカードは10月20日、サーバやソフトウェアなどIT資産のライフサイクル管理を行うソフトウェアの最新版「HP Asset Manager 5.1 software」を11月1日に出荷開始すると発表した。新バージョンでは仮想サーバや同サーバ上のソフトウェアについても認識、管理できるようにした。

 日本ヒューレット・パッカードのHPソフトウェア事業本部 マーケティング部 長谷修氏はAsset Managerについて「IT資産の購入から廃棄までのライフサイクルを正確に把握、管理できる」と説明。加えてどの部門がIT資産を要求し、どのような購買、支払いをしたのかも把握できるとして「買う前からIT資産を管理できる」と話した。

「HP Asset Manager 5.1 software」の利用画面。全社のソフトウェア利用状況が確認できる

 仮想化環境への対応では、物理サーバと仮想サーバをひも付けながらライフサイクルを管理できるようにした。仮想サーバごとにインストールされているソフトウェアの資産状況や使用状況、ライセンス条件などを確認可能。仮想環境用に物理サーバとは別のライセンス体系を用意しているソフトウェアを使っていても、適切な運用ができる。

 また、オプションモジュールとして各仮想マシンのTCOを測定するファイナンス管理機能もある。ファイナンス管理機能を使えば提供しているITサービスの視点で、どのIT資産がどう利用され、どの程度のコストがかかっているかも分かるという。オプションモジュールにはほかにソフトウェア資産管理、部門間の経費付け替え、調達管理、契約管理などがある。Asset Manager自体はデータを格納するデータベースとして動作し、基本的には上記のオプションモジュールを組み合わせることでライフサイクル管理を実現する。

 価格は基本モジュールの「サーバ」が1インスタンス当たり25万2000円から。「資産ポートフォリオ」が252万円から。オプションモジュールは1つ当たり84万円からなどとなっている。仮想環境でのIT資産の自動検出には別のソフトウェア「HP Discovery and Dependency Mapping」(134万4000円から)が必要。日本HPはAsset Managerの発売初年度に20〜30件の導入を目指す。

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