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@IT > ディザスタリカバリをニーズに合わせて導入できる「ビジネスコンティニュイティ・スイーツ」の総合力 |
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ディザスタリカバリ・システムの構築を検討するとき、そこに大きく立ちふさがるのはコストの問題である。前編では技術的側面から“データ損失ゼロ”を実現する日立のディザスタリカバリ・ソリューションを見てきたが、無駄のないデータバックアップ体制を確立するには、現行システムのストレージを整理し、長距離バックアップのために大容量の通信回線を用意しなければならない。中でも負荷のかかるのがシステムインテグレーションのプロセスである。この点について、日立製作所 丸山剛男氏は次のように語る。 「企業内に分散した、データバックアップが必要なシステムを調べあげ、それらをどう統合するか検討し、ハードウェアの容量を見積もり、実際に移行する。このように、どうしても多くの作業が発生してしまいます。つまり物理的なコストはもちろん、人的リソースにかかるコストも大きいので、多くの企業はディザスタリカバリを実行したくても二の足を踏んでしまわれるようです」
ディザスタリカバリ・システム導入のコストを押し上げる要因には、以下の2つの点があると日立は考える。
これらを解決するために日立が提供するソリューションを見ていこう。まず初期導入コストだが、日立の次世代ストレージ「SANRISE Universal Storage Platform」(以下、SANRISE USP)であれば容易に解決できる。というのも、SANRISE USPはストレージのバーチャライゼーション(仮想化)を世界で初めて実現した「外部ストレージ接続機能(Universal Volume Manager)」を有しているからだ。 SANRISE USPを利用すれば、既存のストレージを統合する必要はなく、そのままの環境でよい。それらが異機種どうしであっても、SUNRISE USPの配下では1つの仮想ストレージとして認識されるのだ。アプリケーションはSUNRISE USPの仮想ストレージにアクセスし、実際のデータ処理はSUNRISE USPが既存のストレージに対して行う。このメカニズムにより、遠距離バックアップの対象となるストレージはSUNRISE USPに集約されるのだ。既存ストレージの統廃合にかかる巨額の初期導入コストを低減し、効率的に遠距離バックアップを開始できる(図1参照)。
SUNRISE USPでは既存ストレージにはない先進機能が利用できるようになる。その代表である「次世代リモートコピー機能(Universal Replicator)」は、2点目の維持コスト削減に重要な役割を果たす。これはストレージキャッシュの更新差分を蓄積し、通信回線が混雑していない時間帯に一定の通信回線帯域幅を利用してリモート環境へコピーを行うというもの。この場合も、HiRDBのハイブリッドデータ転送機能(注1)によりログは同期化されているため、データロスは生じない。 注1:ハイブリッドデータ転送機能 これにより通信回線の維持にかかるコストの低減が図れるのだ。通常のディザスタリカバリ・システムでは、データ転送のピーク時を想定して通信回線帯域幅を確保する必要がある。しかし、Universal Replicatorの仕組みを利用すれば帯域幅はデータ転送の平均値程度あれば済み、より狭い帯域でリモートコピーが行える(図2参照)。昨今は通信回線コストの価格も下がってきてはいるが、それでもネットワーク費用は維持コストの大きな部分を占める。これを低く抑えれば、ディザスタリカバリ・システムもより導入しやすくなる。
ストレージ統合と広帯域の通信回線確保という、リソース的にもコスト的にも負荷のかかる一連のプロセスを、SUNRISE USPの導入で一気に解決できてしまうことがお分かりいただけただろう。これでコストの問題は大幅に解消する。しかし、ディザスタリカバリ実現には、まだ高いハードルが残っている。
日立が提供しているのは、単に製品によるディザスタリカバリ・システムだけではない。企業のビジネス目標やニーズに合わせた、さまざまなサービスをラインアップしている。 「ビジネス継続マネジメント(BCM)コンサルティング」は、地震などビジネス継続に重大な影響を及ぼす可能性のあるリスクを対象として、ビジネス継続計画(BCP)の策定および導入、その後のPDCAサイクルによる継続的な改善を支援するサービスだ。特に、ビジネス影響度分析(BIA)の実施により、ディザスタリカバリなどのリスク対策の導入効果を定量評価し、投資対効果の高いシステム構築ができる点が大きな特長だ。 また、「センタバックアップサービス」はデータバックアップのアウトソーシングを希望する企業に、日立グループの実績あるデータセンタを利用して、コンピュータリソースやスペースなどの業務システム運用環境を提供するサービスだ。 また、これらをすべて取りそろえた「ビジネスコンティニュイティ(Business Continuity)・スイーツ」というワンストップ・サービスもある。ビジネス・コンティニュイティとはビジネスの継続性という意味で、これを実現するために、コンサルティング、方式設計、構成設計、運用設計、詳細設計、構築、運用、アウソトーシングまでの各種サービスに加えて、SANRISE USPをはじめとするハードウェア、HiRDBを中心とした各種ソフトウェア、アプリケーションフレームワークなどを柔軟に組み合わせたプラットフォーム環境を提供する(図3参照)。
「ディザスタリカバリ・システムの構築は、社会的に高い使命を担う企業にとって避けることのできない危機管理対策です。“たとえ広域災害で大きな被害を被っても、取引先へのサービスを提供し続ける”――これがゆるぎない信用につながり、大きな企業競争力となっていくことは間違いないでしょう。つまり、万が一の危機さえも、好機に変えることができるのです。」 日立製作所 ソフトウェア事業部 石川太一氏は、こう結んだ。
提供:株式会社 日立製作所
企画:アイティメディア 営業局 制作:@IT編集部 掲載内容有効期限:2005年10月31日 |
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