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「質問と回答」で社員の業務効率化
ジャストシステムの社内情報活用モデル(ConceptBase FAQ)


膨大なデータと複雑な業務環境に囲まれ、社内の情報共有・情報活用が非常に困難になる中、着実に必要とする情報にたどり着くナレッジ活用サイクルの運用実践が大きな効果を上げている。概念検索技術と自然言語処理技術に、過去の問い合わせログを再利用する社内ナレッジデータベースを取り入れた、ジャストシステムのソリューションとその成功事例を紹介する。

    同様の問い合わせが繰り返される弊害

 社内情報の共有化は、多くの企業に共通した課題である。現在、ファイルサーバを統合し、エンタープライズサーチで検索をさせることで、情報ライフサイクルの最適化を考える企業が増えているが、ファイル内容の検証や、コンテンツのブラッシュアップもしないまま、溜め置かれた膨大な情報からは価値あるものを探し出すことは難しい。

  社内の情報検索はインターネット検索とは異なり、ピンポイントで情報を探し出せないと、利用者の不満度は一気に上昇し、業務へのモチベーションにも影響を与えかねない。本来なら、テラバイト級のデータでも内容を精査し、必要・不要を切り分けた上で串刺し検索することが理想だが、現実は価値ある情報の特定もできず、ナレッジ共有をさらに困難にしている。

  それは、事務処理についても同様だ。業務の手続きや流れが複雑かつ細分化される中、社内からの問い合わせに対し、誰が適切な担当者で、どこに何を問い合わせれば良いのかが明確になっていない場合も多い。仮に、社内からの問い合わせを受け付ける窓口を設けても、情報が精査されていないことにより、同様の問い合わせが何度も繰り返されるケースもあり、それが担当窓口の業務に支障をきたす要因ともなっている。

  今企業に必要なのは、容易に目的の情報にたどり着き、情報を共有し価値化できる仕組みなのである。

    FAQには企業内部のナレッジが凝縮

 そのような中、企業内にノウハウという形で蓄積されている暗黙知を顕在化させ、社内の誰でも利用できるようにして、ナレッジコンテンツの再利用が見直されている。

  ジャストシステムは、社内からの問い合わせに対し、社内のヘルプデスク等の相談窓口が迅速に回答を行うソリューションとして「社内情報活用モデル」を開発(図1)。そのエンジンに自社の統合FAQソリューション「ConceptBase FAQ」を活用し、社内の問い合わせに応じるヘルプデスクの担当者や社員が活用できるよう、FAQ検索機能に加えアクセスランキングや新着情報、カテゴリ検索などを備え、情報入手のための思考に沿ったコンテンツ到達手段を複数用意した。
図1 ConceptBase FAQ 社内情報活用モデル(クリックで拡大)

ジャストシステム システム営業本部 システム営業部 次長 猪内誠司氏。「企業内部にあるナレッジを蓄積して昇華させることが競争力強化を実現させる」と語る

「社内の情報活用を実現する手法を選ぶ際、エンタープライズサーチかポータルかと迷う企業は多いようですが、利用目的によってはジャストシステムでは“よくある問い合わせ”と“最適な回答”の登録・再利用を強く推奨しています」と語るのは、同社のシステム営業本部でシステム営業部の次長を務める猪内誠司氏。

  インターネット上ではおなじみの手法だが、これまでは、よくある質問と典型的な回答例を示すことで、コンタクトセンターへのアクセス負担を軽減するフィルタリングの側面が強かった。しかし、これらのコンテンツは企業内部の価値あるナレッジが凝縮して整理されたものとして、より成熟させ昇華させていくことが競争力強化、業務効率化を実現させると猪内氏はいう(図2)。

  ただし、社内情報活用のためには、情報やコンテンツを単に投入・公開するだけではなく、その後も利用者のための情報獲得支援、利用状況の把握と分析、コンテンツの評価と改善など、社内ナレッジ活用サイクルを回してブラッシュアップすることが必要となる(図3)。「そのサイクルを継続することで、初めてより良い情報資産にしていくことができるのです」(猪内氏)
図2 社内に蓄積・活用された情報をナレッジへと昇華させる
図3 FAQナレッジ活用サイクル

 

    概念検索エンジンから派生した社内情報活用モデル

 ジャストシステムでは、検索エンジンの開発に取り組む傍ら、早期にこのナレッジ登録の手法に注目し研究を重ねてきた。ConceptBase FAQには、同社が「一太郎」や「ATOK」で培ってきた自然言語処理技術を応用したほか、これまで国内3100社*に導入実績を持つ概念検索エンジン「ConceptBase」を搭載したことで、類似文章を抽出する概念検索機能、検索精度を向上するための辞書メンテナンス機能など、同社ならではの日本語の強みを生かしたソリューションに仕上げている。

  ナレッジコンテンツを活用するには、質問文と回答文の蓄積が土台となる。そのため、社内情報活用モデルではカテゴリ選択方式によってコンテンツ登録を簡便にしたほか、作成ワークフローの活用でステータスの変更や公開作業を容易にすることで、担当者側の作業負担を軽減する構造になっている。

  また、社内情報活用モデルの利用状況を把握するための分析ツールや、コンテンツの評価集計機能、用途別の専用画面標準テンプレート(UI)を用意。さらに、顧客のWebデザインや各業務システムに連携させるためのカスタマイズにも対応するという。
*2007年3月現在

    大同生命の情報共有システム

 ここで、社内情報共有を実践している事例を紹介する。大手生命保険会社の大同生命保険では、2005年11月から全国各都道府県の支社の事務担当者約800人を対象とした社内情報活用にジャストシステムのConceptBase FAQを導入することで、業務処理の正確性向上と効率化、社内情報の共有化を実現した。

  これまでも、社内Web上に用意されたマニュアルや部門別の質問ページは存在していたが、新商品開発のスピードやビジネス環境の変化に更新やメンテナンスが追いつかず、十分な活用が進まない状況だった。

  そのため、各支社の事務員は知りたいことがあればまず自分で調べ、それでも不明な場合は、商品やサービスごとに設置された50近くの各部署に対し、電話やメールで問い合わせるという方法をとっていた。しかし、商品・サービスごとに対応がばらつき、正確な情報が得られない場合もあったという。

  そこで大同生命保険は、全社共有のナレッジシステムの構築に着手。コミュニティタイプの情報共有システムを検討し、「LET'S COMMUNICATE!」と名づけられた事務手続きナレッジコミュニティシステムを、ジャストシステムとともに構築した(図4-1、4-2)。

  コミュニティの運営や維持管理においては、有益な情報、使える情報をコンスタントに提供することが困難といわれている。そのため、ジャストシステムは、コミュニティ機能を前面に出すよりもオフィシャルなナレッジを質問と答えで共有し活用しようというコンセプトをベースに構築することを提案。ConceptBase FAQによる事務手続き情報検索機能に加え、支社間の情報コミュニティ機能(掲示板)や、情報が見つからない場合のための本社への問い合わせ照会機能(回答を参照する機能)などがトータルに提供されている。
図4-1 大同生命保険の社内FAQシステム「LET'S COMMUNICATE!」のシステム図(クリックで拡大)
図4-2 大同生命保険の社内FAQシステム「LET'S COMMUNICATE!」の画面例(クリックで拡大)

 

    蓄積コンテンツが1年で1000個増加

 利用者は、まず知りたい情報を自然文で検索し、そこで回答が得られなかった場合はカテゴリを選択して、本社への問い合わせ機能を利用する。その問い合わせ内容は、各担当者へメールで回付され、しかるべき回答内容が担当者によって登録されると利用者へ返信される。

ジャストシステム システム営業部ソリューション推進課 三谷安世氏。「社内情報活用でこのソリューションがカバーできる部分は大いにある」と話す

  また、それらのやり取りが継続していくことで、同種の質問傾向も浮き彫りになり、全社共有のナレッジとして公開すべきと判断されれば、一般的な問い合わせ・回答例としてデータベースに登録される仕組みだ。それにより、日々ナレッジの蓄積につながり、検索精度が高まるとともに、コンテンツの内容も充実していくことになる。

「大同生命保険から求められていた要素は、第1に使いやすいこと、第2に正確な回答が得られること、第3にセキュリティが確保されていることの3つでした」と語るのは、ジャストシステムのシステム営業部ソリューション推進課に所属する三谷安世氏。「そこで、GUI画面を現場のリクエストに応じてカスタマイズすることで簡易性と操作性を向上させ、回答担当者の上司が回答内容をチェックし、適切な情報提供がなされるような仕組みとしました」(三谷氏)

  また、全社に公開を許した過去のコンテンツ以外の情報や、やりとりの経緯は、ほかの社員が見ることができないよう、個人情報保護を徹底する設計となっている。

  「LET'S COMMUNICATE!」のスタート直後の2005年11月には、蓄積コンテンツ数は1500程度であったが、その後1年を経過するころには2500にまで増加。現在では、1日当たり400人が利用し、支社事務担当者の半数が利用している計算になる。  

    ムダは減ったが問い合わせ数は増加

 コミュニティシステムの導入により大同生命保険にもたらされた最も注目すべき効果は、事務処理の効率化、スピードアップ化が図られたことである。ナレッジデータベースの活用により、これまでのように本社の各部門に問い合わせることなく問題が解決できるケースが増えた。また、本社の担当者が不明であっても、カテゴリを選択するだけで適切な担当者に回付されるので、たらいまわしにされることなく処理が迅速になり、社員には非常に好評だという。

  さらに、高度な検索機能によって同種の問い合わせは減少し、処理が効率化しているという。とはいえ、問い合わせ総数自体は増加傾向にあり、担当部門の忙しさは増えてはいる。それはこれまで質問することをあきらめていた社員がシステムを積極的に利用するようになったためであり、それによってナレッジデータが継続的に蓄積されることで、縦割り組織の中で暗黙知化されていたノウハウや知識の抽出と共有が実現し、さらなる業務改善につなげられていることも大きな成果といえる。

  今後の課題は、いまだ検索による問い合わせ機能を使わずに電話やメールに頼る社員も少なくないことから、コミュニティシステムの利用を啓蒙するとともに、部門によって更新頻度にばらつきがあるため、部門すべてに情報公開の協力を仰ぎ、内容の質とレベルの均一化に向けたフォローアップを行っていく考えだという。

    ナレッジ共有に有効な選択肢

 ところで、ConceptBase FAQの応用スタイルは、社内情報活用モデルのほかにも存在する。1つは「インターネット公開モデル」(図5)。一般の消費者や利用者が、自ら企業のWebサイトのQ&Aページから得たい情報を見つける自己解決型のソリューションである。使いやすいように、カテゴリによる絞込み検索と、自由記述による自然文検索、そして問い合わせランキング・最新情報とで構成されている。ランキングでは管理者側で重み付けすることで、任意に上位表示させることも可能だ。

図5 ConceptBase FAQ インターネット公開モデル(クリックで拡大)

 2つ目は「エージェントナレッジモデル」。これは、一般顧客からの問い合わせに対応するコンタクトセンターのエージェントが、迅速かつ的確に回答することを支援するモデル。検索に慣れた社員が使いやすいよう、画面設計をコンパクトなUIにし、1つの画面内ですべてを把握できる工夫がされている。注意の必要なキーワードでは、オンマウスで語句の意味や補足コメントが表示されるツールチップ機能も盛り込んでいる。

 社内のナレッジ共有にもさまざまな手法が存在するという三谷氏は、「ConceptBase FAQには多様な管理機能や分析機能が備わっているため、きちんとした運用にはある程度の担当者の設置は必要となりますが、それを実施できれば、想定する以上の導入効果が実現できるはず」と断言する。扱う情報の量や種類、それを利用するユーザーのニーズなどに合わせられる選択肢として、このソリューションがカバーできる部分は大いにあるという。

 今後、厳しい市場競争に打ち勝つため、商品やサービスの開発サイクルがより頻繁になり、多様化・高機能化が進むことを考えると、情報をスピーディに全社共有し、より良いサービスにつなげていくことが必須となってくる。

 その点、求める答えにたどり着くための仕組みが備わるジャストシステムのConceptBase FAQは、社内の満足度は極めて高いものとなり、業務効率化に大きく貢献できる頼もしいツールになることは確かなようだ。

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「社内情報活用モデル(ConceptBase FAQ)と導入事例」

 社内からの問い合わせを受ける総務・情報システムなどで、各部門が迅速に回答し、さらに社員の自己解決もはかることができるジャストシステムの情報活用ソリューション。情報への豊富な到達手段により、社員の自己解決が促進され、問い合わせ対応部門の多忙時・不在時の回答遅延を回避。よくある問い合わせをQAコンテンツとして掲載することで、重複した問い合わせが現象し、本来業務に取り組むことが可能に。
  その利用事例として、今回本記事でも紹介した大同生命保険株式会社の、導入前の課題から導入効果までの詳細なホワイトペーパーを掲載。 テックターゲットジャパンのページからどうぞ。
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提供:株式会社ジャストシステム
企画:アイティメディア 営業局
制作:@IT 編集部
掲載内容有効期限:2007年8月31日
 
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関連リンク
ジャストシステム
Knowledge Power Web
統合FAQソリューション ConceptBase FAQ

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