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ITILの導入は“見える化”から始めよう

ITILの導入は単純なコスト削減ではなく、
トータルなコスト戦略で

ITILはITサービスを“ライフサイクル”としてとらえ、「継続的なサービス改善を行う」という考え方に基づいている。そのライフサイクルを支えているのが「People(人材)」「Process(アセスメント、コンサルティングの活用)」「Product(ツールと技術)」の“3つのP”であり、日立製作所ではアセスメントからツールまでを包括的にカバーするITILソリューションを提供している。
今回は3つのPのうち、「Product」の領域から、ITILに基づく運用プロセスの統制を支援するサービスデスク製品「JP1/Integrated Management - Service Support(JP1/IM - SS)」を取り上げて紹介する。

    目先のコスト削減ではなく、
トータルでのコスト戦略をしっかり立てるべき

 ITILを導入する目的として、「サービスレベルの向上」「コストの最適化」「経営戦略の実現」といったテーマが挙げられるが、特に「コストの最適化」に注力する企業は多い。しかし、ITILに準じた運用管理を成功させるためにポイントとなるのは、最初からコスト削減を目指さないことだ。

 例えば、従来までのやり方を変えたり、評価を行うためには、基礎データの収集などが必要になり、最初のうちは作業量やコストが増加することもある。確かにコスト削減は、重要な経営課題であるが、単純に目先のコストを減らすという意味ではなく、「必要な部分にはコストをかけ、無駄なコストは極力省く」といった“トータルでのコスト戦略”をしっかり立てることが重要といえよう。

 そして、実際にITILを活用してサービスを検討・開始する際には、まず、現在の業務プロセスが適切なコストで運用されているかを“見える化”することが大切だ。何にどれだけのコストがかかっているのかや評価指標を見える形にしたうえで、具体的な数値目標や、それを達成するための方法を考え、実際にPDCAのサイクルを回しながら、継続して改善していくというアプローチが必要になる。つまり、ITILを実施するためには、ツールだけを導入すればよいのではなく、コンサルテーションやサービス自身の評価なども含めた取り組みが欠かせない。

 その中で、同社の提供する「JP1/IM - SS」は、ITIL導入において、サービスの運用における見える化を支援する重要な役割を担っている。

 JP1/IM - SSを活用することで、サービスの運用における見える化が実現できるうえ、「サービスのブラックボックス化によって、何にどれだけのコストがかかっているか不明確である」という現状を改善し、システムのコストを明確化することができるのだ。

 また、JP1/IM - SSを利用してPDCAの運用サイクルをまわしていくことで、コスト削減につながるだけでなく、サービスレベルの向上も期待できる。

    設計・構築から運用、管理・評価まで、運用サイクル全体の見える化を実現

 ここからは、JP1/IM - SSが提供する主な機能を具体的に解説していこう。

 JP1/IM - SSは、運用のPDCAサイクルを、

(1)設計・構築(Plan、Action)
(2)運用(Do)
(3)管理・評価(Check)

という3つのフェイズで実行することで、さまざまな“見える化”機能を提供している(図1)

PDCA
図1:JP1/IM - SSが提供する「設計・構築」「運用」「管理・評価」サイクルの各機能

 まず、1つ目の「設計・構築」フェイズでは、企業ごとに異なる運用形態に合わせ、作業グループごとに「ロール」を作成し、ユーザーのグループ化が可能。プロセスごとにユーザーまたはロールの単位で案件の操作権限を割り当てることもできる。

 作業の割り当てやメール通知先にもロールを指定できるため、複数の担当者で作業を分担でき、担当者不在による案件の沈み込みを防止できる。

 さらに、案件の作成時に、重大度と影響度から「優先度」と、優先度に応じた「作業期限」を自動設定することが可能。これにより、入力作業の負荷軽減とともに、作業期限の設定ミスを予防できる。

 2つ目の「運用」フェイズでは、類似事例の検索機能を提供する。

 キーワードや発生日、担当者など任意の検索条件を指定することで、類似の問題や関連する問題を検索できる。過去の事例を参照することにより、障害要因の一次切り分けや、対処方法の調査にかかる時間短縮を図ることができる。

 さらに、案件の作業履歴を簡単に把握することが可能。いつ、誰が、何をしたのか、案件に対する作業内容を時系列で一覧表示できるため、作業の経過と最新の状況を一画面で容易に確認できるようになっている(図2)。

運用
図2:作業状況確認画面 表示例

 3つ目の「管理・評価」フェイズでは、自分の権限に応じてそれぞれの案件状況をひと目で把握することができる。

 システム全体の案件から、自分が管理するシステムの案件まで、システム全体を見渡して問題のあるプロセスを特定することも可能だ。また、問題のあるプロセスの原因を調査し、対策を行うことで、継続的な運用改善にも効果を発揮する。このほか、発生したインシデント件数などの各種情報を日次、週次、年次に集計し、CSV形式で出力できるほか、Excelのマクロ機能を使用した統計レポートのサンプル提供によって、運用レポートの作成やKPI(Key Performance Indicator)を容易に数値化することができる。

 このように、設計・構築から運用、管理・評価まで、3つのフェイズにおいてJP1/IM - SSが提供する各種機能を活用し、その運用サイクルを繰り返しながら日々の運用を、さらに良い状態に改善していくことができる。JP1/IM - SSでシステムの見える化を行い、継続的に運用の改善を行うことが、結果として管理業務の適正化やリスク回避・コスト削減につながるはずだ。

ホワイトペーパー

2007年5月、ITILの最新版である「ITIL Version3」がリリースされた。企業はITILをどのように活用すべきか。またITILを活用したシステムをどのように構築できるのか。

 現在、多くの企業にITガバナンスの実現が求められている。システム障害による事故などを防ぐために、情報システムの信頼性向上が急務となったが、この課題に直接関係してくるのはシステムの運用段階であることが分かった。経済産業省ではこれに対し、保守・運用の重要性の認識や、リスクマネジメント実施などのガイドラインを提示したが、この中で「参考にすべき基準のひとつ」として明記されているのがITILだ。
 本ホワイトペーパーでは、ITILベースのITガバナンスの実現について経済産業省の石川浩氏にインタビューした後、ITIL Version3に向けた日立グループの取り組みを見ていく。
 さらに、日立製作所が提供する統合システム運用管理「JP1 V8.5」に搭載された新機能を紹介し、ITIL Version3に基づいたITサービスマネジメントを実現するために、同製品がどのように役立つかを解説する。



提供:株式会社 日立製作所
企画:アイティメディア 営業局
制作:@IT情報マネジメント 編集部
掲載内容有効期限:2008年8月29日

JP1/Integrated Management - Service Support(JP1/IM - SS)
日立製作所

ITILはITサービスを“ライフサイクル”としてとらえ、「継続的なサービス改善を行う」という考え方に基づいている。そのライフサイクルを支えているのが「People(人材)」「Process(アセスメント、コンサルティングの活用)」「Product(ツールと技術)」の“3つのP”であり、日立製作所ではアセスメントからツールまでを包括的にカバーするITILソリューションを提供している。

Senju Family 「Senju Service Manager V3.0」
野村総合研究所

7月11日、野村総合研究所(NRI)によるセミナー「IT全般統制対応実践セミナー」が東京都内で開催された。今年はいわゆる日本版SOX法の運用元年。IT全般統制に取り組む企業の事例も増えているという。

サン・マネージド・サービス
サン・マイクロシステムズ

ITIL導入企業が増えつつあるが、導入自体を目的としてしまい、本来の目的であるTCO削減やROI向上を実現できていない企業が多い。その要因には、「ITとビジネスがうまく融合しておらず、全体最適ができていない」という点が考えられる。サン・マイクロシステムズはITIL登場以前からITシステムの運用効率化に取り組み、ITILに準拠した数多くのソリューションを展開。前述の課題を解決するために、企業ごとに最適なソリューションを提供するべく無料のワークショップを開催している。

Vantageファミリー
日本コンピュウェア

日本コンピュウェアは、企業内でサイロ化されたITサービス管理の統合を実現するアプリケーションサービス管理ソリューション群「Vantageファミリー」を提供している。優れたBSM(ビジネスサービス管理)製品とEUE(エンドユーザーエクスペリエンス)製品を組み合わせることによって、ITシステムの状態とビジネスの情報を統合、サービス品質を可視化し、企業におけるTCOの削減やROIの最適化を支援する

ITIL Version3による運用管理の新時代
2007年5月、ITILの最新版である「ITIL Version3」がリリースされた。企業はITILをどのように活用すべきか。またITILを活用したシステムをどのように構築できるのか。

具体的事例から学ぶITILとIT統制
NRIが主催しているIT全般統制対応実践セミナーの資料を基に、統制を意識したITサービスマネジメントの高度化を、具体的な事例を交えて紹介する。

ITILに欠かせないITサービスマネジメントを見直そう
ITILという言葉は国内でも広く浸透してきた。しかし、実際に活用できているだろうか。自社の現状はどうだろう?

ITIL v3のライフサイクルの5つのフェーズを具体化する方法とは?
ITIL V3で定義されたライフサイクルで求められる要件と、それを実現する日本コンピュウェアのソリューション「Vantage」の概要を紹介する。