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» 2015年09月15日 05時00分 公開

Yuta 何しにベトナムへ?〜エンジニア海外奮闘記(3):ベトナム人は社員旅行が好き〜対話やホワイトボードやピザを駆使してベトナム人社員をマネジメントする (2/4)

[渡辺友太(インタレストマーケティング),@IT]

陥りがちなコミュニケーションのワナ その1

 ある程度意思疎通がこなれてくると陥りがちな「コミュニケーションのワナ」があります。下記のような兆候が現れたら、注意が必要です。

 「ベトナム人のリーダーが、ベトナム人全員の意見を取りまとめて、日本人に報告する」という流れができる。

 これは、人種混合チームでよく起こりがちな話です。公用語は英語でも、実情はオフィシャルには英語で話しつつ、日本人同士は日本語、ベトナム人同士はベトナム語で会話してしまうのです。

 そうなると、英語での会話はそれなりにパワーが必要なこともあって、「ベトナム人はベトナム人同士で話して、結論を報告してね」という流れになりがちです。この方法は日本人にとって楽ですし、ベトナム人との対話を完全に放棄するわけでもありません。しかし、この方法で上がって来るのは、あくまでまとめられた(一部取捨選択された)意見や情報だけだという点を忘れてはいけません。

 彼・彼女らにも当然、個別の意見や視点、疑問があります。しかし、個々の考えや議論がごっそり抜けた結論だけ報告を受けるこの方式に慣れてしまうと、彼・彼女らは全員同じ意見なのかと勘違いしてしまいます。報告されるのは、まとめの意見であって、その過程で漏れた各自の意見があることを忘れずに、面談などでフォローしましょう。

TIPS:知っておきたいベトナム文化「不安や不満を口にしない」

 よく、「ベトナム人は我慢強く、思うところがあっても直接不安や不満を言ってくれることは少ない」と言われますが、筆者も、実際に一緒に働いてみて、そのように感じています。彼・彼女らと接するときは、できるだけ意見をもらえる雰囲気や姿勢でいるよう努めましょう。

 不安や不満の兆候が見えたら、その背後にもっと思うところがあるという前提で向き合いましょう。それに気が付かずにいると、彼・彼女らは悩みや不満を最後の最後まで一人で抱え込み、ある日突然退職願いを出してしまうことがあるかもしれません。

陥りがちなコミュニケーションのワナ その2

 コミュニケーションのワナを、もう一つ紹介しましょう。

 意思疎通の手段が、メールやチャットなど、オンラインコミュニケーションに偏り過ぎる。

 英会話では発音の問題でうまく伝わらないことも、テキストだとシンプルに素早く伝わるので、無意識のうちにチャットやメールでのやりとりが増えていきます。これが行き過ぎると、業務上必要最低限のことだけチャットやメールで連絡する、ドライな職場になってしまいます。

 コミュニケーションの大原則は直接対面、オンラインのテキストはそれを補足するもの、と考えましょう。

マネジメントのベースはフェイストゥフェイスの対話

 次に、ベトナム人チームのマネジメントについて説明します。最初に書きましたように、基本は日本と一緒です。

 私は週1回のペースで、各メンバーと1対1で面談を行っています。話の内容は、困っていることや取り組んでいることの進捗(しんちょく)、今後やってみたいこと、会社への意見などです。

 海外支社は、日本の本社や顧客と感覚や文化のずれが生じ、お互いの理解不足で仕事が停滞することが少なくないそうです。ベトナム人が感じる「なぜ?」に対して背景を丁寧に説明したり、今後の改善施策の話し合いを行ったりするのもよいでしょう。

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