IFRSで経営改革に取り組む企業を応援します

IFRS最前線(13)

SI業界の巨人・NTTデータが本気で
取り組むIFRS対応サービスの中身

原英次郎
ダイヤモンド・オンライン
2010/12/22

NTTデータが、IFRS導入支援サービスに本腰を入れて取り組んでいる。導入コンサルからシステムの構築・運用まですべて面倒見ようという総合力が同社のウリ。2010年度末までには300人体制を築く(ダイヤモンド・オンライン記事を転載、初出2010年5月27日)。

前回記事1 2次のページ

PR

 SI(システムインテグレーター)業界の巨人・NTTデータが、総力をあげてIFRS導入の支援サービスを展開しようとしている。

 同社サービスの第1の特徴は、NTTデータ本体や子会社による個別の対応ではなく、NTTグループ全体でIFRS対応サービスを提供することにある。NTTデータは本体のみならず、グループ内にも、コンサルティング会社、システム構築会社を抱えている。

 したがって、IFRS適用のインパクト診断という準備段階から導入のロードマップ策定、システム構築、実行と運用定着、それを担う人材育成まで、網羅的かつ総合的にサービスを提供していく。いわばIFRS導入なら、「何でもござれ」「丸ごと請け負います」という内容になっている。

 第2の特徴が実績の活用。NTTデータグループ自体も、IFRSの適用を検討しており、その成果も顧客に提供していく。特に、サークエント、アイテリジェンスといった欧州のグループ会社は、2005年に欧州がIFRSを先行して適用を開始したため、すでにIFRS移行の経験がある。前者はBMWのIT子会社にNTTデータが出資してグループ会社となり、後者はSAPのグローバル・パートナーの1社である。

IFRS導入とITシステム更新の整合性を取るという視点が重要

 「お客様にはIFRS導入のロードマップと、それに基づくITロードマップを早期に策定することが重要ですと、言っているんです」。こう語るのは、NTTデータIFRSビジネス推進室の日下部啓介課長。

 これには2つのポイントがある。1つはIFRSそのものの導入スケジュールである。2012年にIFRSを強制適用するかどうかの最終結論が出され、2015年または2016年から開始される予定だ。

  仮に、2015年3月期から強制適用となった場合、その前に大企業であればあるほど、IFRSの合理的な妥当性を評価しておかなくてはならない。数字の妥当性を評価するには、前年度との比較をするというのが有効だ。となると、2013年3月期と2014年3月期を比較してみることになる。つまり、ロードマップとしては2013年に、何をどうするかが重要になってくる。

 もう1つが、ITシステムとの関係。ITが進んでいる会社ほど、実はITロードマップを持っている。その場合、会計、販売、サービス系などのシステムの更新期やアップグレードが予定されているわけだが、その時期とIFRS導入の時期が、うまい具合に一致するとは限らない。したがって、IFRS導入のロードマップとITのロードマップに、整合性を持たせたプランが必要になってくる。

 たとえば、ERP(統合基幹業務システム)のアップグレードの予定が来年なのに、IFRS対応の会計システムの導入は2012年以降を考えているとしたら、早期にIFRS対応のプランニングをしておかないと、後々思わぬコストが発生することもある。

 NTTデータのIFRS支援サービスも、これへの対応が1つのウリだ。「IFRSのロードマップとITロードマップの整合性を取って、両方の視点で構想作りができる。これはSI系のコンサルだからできること。そこを重視したい」と、日下部課長は強調する。

前回記事1 2次のページ

DIAMONDonline
@IT Sepcial

IFRSフォーラム メールマガジン

RSSフィード

イベントカレンダーランキング

@IT イベントカレンダーへ

利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | サイトマップ | お問い合わせ
運営会社 | 採用情報 | IR情報

ITmediaITmedia NewsプロモバITmedia エンタープライズITmedia エグゼクティブTechTargetジャパン
LifeStylePC USERMobileShopping
@IT@IT MONOist@IT自分戦略研究所
Business Media 誠誠 Biz.ID