真のベンダフリーサービスを提供したい〜ウルとNTTソフトが提携情報通信サービス産業向けに上流から開発までを一気通貫で

» 2010年08月25日 00時00分 公開
[大津心,@IT]

 ウルシステムズとNTTソフトウェアは8月25日、情報通信サービス産業を中心に業務・ITコンサルティング分野において業務提携を開始したと発表した。今後3年間で50億円の受注を目指す。

両氏写真 左)ウルシステムズ 代表取締役社長 漆原茂氏、右)NTTソフトウェア 事業推進本部 SI&NI・ソリューション事業グループ ICTコンサルティング事業ユニット コンサルタント 小山義一氏

 ウルシステムズとNTTソフトウェアでは別会社としうこともあり、従来は別々にコンサルティング業務を提供していた。しかし、3年ほど前から案件ベースでチームを結成し、サービスを提供するケースが増えてきたという。現在も、NTTソフトウェアにウルシステムズのコンサルタントが7〜8名駐在し、両社併せて12〜13人のチームでサービス提供を行っている。

 ウルシステムズ 代表取締役社長 漆原茂氏は、「両社が提携に至った最大の理由は、『両社がともにベンダフリーな立場で提案する』というポリシーを共有できたからだ。通信事業者などの場合、ベンダロックインを目指す企業が多い中、ベンダフリーでニュートラルな立場でのコンサルティングは、お客さまから大変評価頂いている。将来、情報通信サービス産業が大いに伸びることを考えると、ここに両社で組織的に注力するのは当然の流れとも言える」とコメントした。

 今回の業務提携により、ウルシステムズは業務知識に精通したコンサルタントによる業務分析や要件定義、プロジェクトマネジメントなどのノウハウを提供し、NTTソフトウェアはこの分析や要件定義に基づいた実装やシステム開発・管理ノウハウを提供する。

 両社はこれらのノウハウを共有するほか、現在12〜13人のチームを3年後には50人程度にまで拡大する予定。また、両社がすでに持っている研修コンテンツを互いに提供し合うほか、積極的にOJTも行っていく。また、営業情報を両社で共有するほか、共同セミナーを実施するなど、共同マーケティングも積極的に展開していくとした。

 NTTソフトウェア 事業推進本部 SI&NI・ソリューション事業グループ ICTコンサルティング事業ユニット コンサルタント 小山義一氏は、「当社では6〜7年前からEAコンサルティングのチームを作り、通信事業者を中心にサービス提供を行っていた。一方で、業務が分かるコンサルティング要員を不足し、ウルシステムズと共同でサービス提供をするケースが増えていた。今回の業務提携によって、会社として本格的にこの分野へ注力し、ビジネス面から業務を含めた全体最適を提供できる体制が整った。現在、NGNやスマートフォンなど、新しい波が来ている通信サービス事業者向けに本格的にサービスを提供していきたい」と抱負を語った。

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