OPM3 (organizational project management maturity model)
組織的プロジェクトマネジメント成熟度モデル
内部で複数のプロジェクトを実施する組織におけるプロジェクトマネジメント・プロセスを対象した成熟度モデル。米国に本拠を置くプロジェクトマネジメント協会(PMI)が開発・制定し、初版を2003年に発行した。
プロジェクト(および、その上位概念であるプログラム、ポートフォリオ)をマネジメントする組織的能力・成熟度に関する知識と、それを測定する評価尺度を提供するとともに、その成熟度を向上するための改善手順のヒントを示すことで、個々のプロジェクトの成功を組織の戦略目標の達成に結び付けられるようにすることを目的としている。
OPM3は、組織的プロジェクトマネジメント・プロセスとベストプラクティスのモデル、および成熟度を診断するためのアセスメント・ツール、成熟度改善計画に示唆を与えるディレクトリなどで構成される。
OPM3では、組織的プロジェクトマネジメントを「プロジェクト」「プログラム」「ポートフォリオ」の3つの領域に分ける。「プロジェクト」はPMBOKが扱う個別のプロジェクト、「プログラム」はその個別プロジェクトで相互に関連する同士をまとめたもの、「ポートフォリオ」はそれらを組織の戦略目標に照らして効率的にマネジメントできるようにグループ化したもので、経営上の資源配分単位である。OPM3は、この3つの領域において、組織的プロジェクトマネジメントの能力が「標準化」「測定」「コントロール」「継続的改善」の4つの改善段階を踏んで成熟するというモデルになっている。
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| PPP/SMCIマトリクス(エリア分析表) OPM3のベストプラクティスは“マネジメント3領域”“成熟度4段階”のどれに対応するかが示されており、その達成度合いを計測して、3×4のPPP/SMCIマトリクスにマッピングすることで、自組織の成熟度を一覧できる |
OPM3モデルでは、586のベストプラクティスを定義している。ベストプラクティスとは掲げられた目標を達成するための“最善の方法”であって、OPM3ではそれぞれが複数の「達成能力」に分解され、さらにその能力があれば得られる「達成成果」、その成果を判定する「評価指標」が提示される。
この達成能力の有無でベストプラクティス実現の有無を判定し、ベストプラクティスの実現度合いから組織の成熟度を判定する。ただし、その成熟度は領域・段階ごとに連続数値(%)で示される。これはOPM3がCMMなどのように組織の成熟度レベルを認定することよりも、組織が目的に合った改善分野や改善方法を見出すことに焦点を当てているためである。
1990年代後半から「プロジェクトが成功を収めるには、具体的・現場的なプロジェクトマネジメント知識だけではなく、プロジェクト要員の人的能力および組織におけるプロジェクト(プログラム、ポートフォリオ)マネジメントの能力が重要である」とされるようになってきた。PMIにおいてもプロジェクトマネジメントのプロセス・人・組織の標準化が行われ、「PMBOKガイド」「PMCDフレームワーク」とともにOPM3が、PMI標準の3本柱を構成するようになっている。
なお、OPM3は米国PMIの登録商標である。
参考文献
- 『プロジェクトマネジメント標準の進展とOPM3』 瀬尾惠=著/PROVISION Winter 2005 No.44/日本IBM/2005年
- 『組織的プロジェクトマネジメント成熟度モデル(OPM3)の概要と適用上の留意点』 平石謙治=著/SEC journal No.8/IPA/SEC/2006年11月
関連記事
関連用語
リンク
- PMI:Project Management Institute
- OPM3 Online(PMI)
- PMI東京支部
- PROVISION Winter 2005 No.44(日本IBM)
- SEC journal(IPA/SEC)
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