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[ASP.NET]IIS 6.0(Windows Server 2003)でWebアプリケーションが実行できない場合は?

デジタルアドバンテージ 遠藤 孝信
2009/03/05

 Windows Server 2003上のIIS 6.0に対して、Visual Studioの「Webサイトの発行」などでASP.NET Webアプリケーションを配置し、そのスタート・ページであるDefault.aspxを開こうとしても、ブラウザで「ページが見つかりません」と表示され、Webアプリケーションを実行できない場合がある。


IIS 6.0に配置したASP.NET Webアプリケーションを開いたときのエラー画面

 Default.aspxと同じディレクトリに配置されている画像ファイルなどにはアクセスできるにもかかわらず、.aspxファイルを正しく実行できないのであれば、これは.aspxファイルとASP.NET 2.0*とのマッピングが適切に構成されていない可能性が高い。

* .NET Framework 3.0や3.5をインストールしている場合でも、(これらは基本的に.NET Framework 2.0の拡張であるため)ASP.NETの実行エンジンはASP.NET 2.0である。

 また、このような状況では、インターネット・インフォメーション・サービス・マネージャ(IISマネージャ)の「Webサービス拡張」を開いても、そこに登録されている必要のある「ASP.NET v2.0.50727」の項目が存在していないはずだ(Webサービス拡張については「Windows TIPS:IIS 6.0のWeb拡張機能を有効にする」を参照)。


IISマネージャの「Webサービス拡張」の表示
項目として「ASP.NET v2.0.50727」が登録され、それが許可されていなければ、ASP.NET 2.0(や3.0、3.5)で構築したWebアプリケーションは実行できない。

Aspnet_regiis.exeによるマッピングの更新

 上記のような場合には、「ASP.NET IIS 登録ツール (Aspnet_regiis.exe)」を使って、マッピングを更新することができる。

 具体的には、コマンド・プロンプトを開き、以下のコマンドを実行すればよい。

c:\WINDOWS\Microsoft.NET\Framework\v2.0.50727\Aspnet_regiis.exe -i
Aspnet_regiis.exeによるマッピングの更新
同名のコマンドが「c:\WINDOWS\Microsoft.NET\Framework\v1.1.4322」にも存在するが、これはASP.NET 1.1の設定を行うためのものである。

 以下の画面は、実際にこのコマンドを実行しているところだ。


Aspnet_regiis.exe実行時の画面

 コマンドが完了した後、IISマネージャの画面を最新の情報に更新すると、次の画面のように、「ASP.NET v2.0.50727」の項目が追加され、その“状態”が「許可」となるはずだ。


ASP.NET 2.0が登録されたWebサービス拡張

 ASP.NET 2.0用のWebアプリケーションを実行するためには、少なくともWebサービス拡張をこのような状態にしておく必要がある。また、各Webサイトや仮想ディレクトリでは、そのプロパティの[ASP.NET]タブにおいて、使用するASP.NETのバージョンとして「2.0.50727」が選択されていなければならない。End of Article

利用可能バージョン:.NET Framework 2.0以降
カテゴリ:環境設定 処理対象:IIS

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