クアッドコアOpteron搭載のProLiant新製品を投入

HP+AMDは「HPCだけでなくビジネスアプリにも有効」

2008/05/22

 日本ヒューレット・パッカード(HP)は5月22日、クアッドコアのAMD Opteronプロセッサを搭載したx86サーバ「HP ProLiant」シリーズの最新機種を発表した。新たにラックマウント型サーバ5機種とブレード型サーバ2機種を投入する。同時に、パーソナルワークステーション「HP Workstation」にも、クアッドコア搭載モデル「HP Workstation xw9400」を追加している。

hp_01.jpg 日本HP執行役員 エンタープライズストレージ・サーバ事業統括の松本芳武氏(左)と日本AMD取締役 マーケティング本部長の吉沢俊介氏

 このうちフラグシップモデルとなる「HP ProLiant DL785 G5」は、最大で8ソケット/32コアまで拡張可能な7Uサイズのラックマウントサーバだ。クアッドコアによるスケールアップとAMD Opteronが備える仮想化機能などにより、高い拡張性を実現している。Windows Server 2008上で行ったSAP SDのベンチマークでも優れた性能を示しており、「AMD搭載のHP ProLiantサーバが、HPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)だけでなくビジネスアプリケーションにおいても有効なテクノロジであることが示された」(日本HP エンタープライズストレージ・サーバ事業統括 ISSビジネス本部長 橘一徳氏)。

 また、そのすぐ下のモデルという位置付けの「HP ProLiant DL585 G5」は、以前のモデル「ProLiant DL585 G2」と比べ、浮動小数点の演算性能が157%高まった。

 日本HPは2004年4月から、AMD Opteronを搭載したProLiantサーバを販売してきた。当初の主なターゲットは、高速な計算能力が求められる科学技術計算/HPC分野だったが、最近では金融業界でのリスク計算に活用される事例が登場している。今後は、OracleやSAPといったビジネスアプリケーションを動作させるプラットフォームとしても展開していくという。

 同時に、HPC分野でLinuxが広く使われていることを踏まえ、同社内に設置しているHP Linuxコンピテンシー・センタを強化し、「Linux+AMDコンピテンスセンタ」を開設。AMD OpteronプロセッサとRedHat、Novell(SuSE)、TurbolinuxやAsianuxといった商用ディストリビューションと組み合わせた検証を実施し、導入支援を行うという。

 価格は、HP ProLiant DL785 G5が225万7500円から、HP ProLiant DL585 G5が121万8000円から。一連の新製品投入を通じて、国内x86サーバ市場のシェア30%獲得を目指す。

(@IT 高橋睦美)

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