NAS製品Celerra管理プラグインを無償提供

VMware運用を楽にするEMCの新ツール

2010/04/02

 EMCジャパンは3月31日、VMwareの管理ツールから同社NASストレージ「Celerra」の一部管理が可能なプラグインを無償提供すると発表した。仮想化環境の運用管理者が、ストレージ運用管理者に依頼しなくとも、日常的に必要なストレージ関連の作業を実行できる。

 Celerraはファイバチャネル接続オプションもあるが、今回のプラグインは、同製品をNFSで利用する場合に使える機能。VMwareの管理機能「VMware vCenter」の管理ツール「VMware vSphere Client」にプラグインとしてインストールすると、Celerra関連の機能がメニューに追加される。

emc01.jpg 新プラグインの機能

 実行できる機能は、NFSファイルシステムの作成と追加(マウントも自動で行われる)、VMDKファイル(仮想マシンファイル)単位での重複除外、データストアのシンプロビジョニング、VMDKファイルの複製。複製はスナップショットを使って省スペース的に行う方法と、元の仮想マシンファイルと同じデータをすべて複製する方法の2つが行える。VMware vSphereにも仮想マシンファイルの複製機能があるが、ストレージ側の機能を使ったほうが高速に実行できる。

 こうしたサーバ仮想化運用にかかわるストレージの作業を、仮想化運用担当者が自分ですぐに行えることで、機敏な対応が可能になる。

emc02.jpg vSphere Clientのメニューに、Celerra関連の項目が加わる

 EMCではVMware環境との連携を最重要テーマの1つに掲げている。これまでも同社ストレージ管理ツール「EMC Navisphere」からのVMware環境の自動認識、パス管理機能「PowerPath」のVMware対応、「EMC Avamar」における仮想マシン単位の重複除外実現、リカバリ製品のSite Recovery Manager連携などを実現してきた。今回のプラグインもこうしたVMwareとの連携の取り組みの一環と、同社テクノロジー・ソリューションズ本部 プロダクト・ソリューションズ統括部 マネージャ 中野逸子氏は説明した。EMCでは今後も、ストレージ側の機能によるStorage vMotionの実現など、VMwareで提供されるストレージ関連のAPIを活用した連携・統合をさらに進めていくつもりだという。

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(@IT 三木泉)

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