Interop Las Vegasでデモ実施

フォーステンがネットワーク自動化構想、スクリプトでの制御も

2010/04/13

 フォーステン・ネットワークスは4月13日、ネットワーク機器の設定や管理を自動化する「オープンオートメーション構想」を発表した。クラウドコンピューティングの実現に向けて、サーバだけでなく、ネットワークも協調して動的にリソースを最適化できる環境を目指すものだ。

 米フォーステンのマーケティング担当バイスプレジデント、ステファン・ギャリソン氏は、データセンターでは統合化と仮想化が進展しているが、それに伴い、誰がどのようにインフラを管理するかという問題が浮上していると指摘。「真にクラウド環境を実現したいならば、自動化が不可欠だ」と述べた。

 フォーステンは、独自OS「FTOS(Force10 Operating System)」を搭載したデータセンター/企業ネットワーク向けスイッチ製品を提供している。オープンオートメーション構想は、このFTOSの機能拡張の形で実現し、アプリケーションの要求に応じてリソースを動的に再配分するという。

force10_01.jpg フォーステンが予定しているVLAN変更自動化デモの概要

 具体的には、フォーステンのスイッチ側で設定したVLANとデータセンター内の仮想サーバ(仮想NIC)を結び付け、ビジネスプロセスや時刻といった条件に応じてVLANのマッピングを変えることにより、帯域やQoS、セキュリティポリシーを変更する。あるいは、VLANに対して割り当てるサーバの台数を変動することによっても、弾力的なクラウドを実現できるとした。

 特徴は、FTOSのコマンドラインインターフェイスを直接操作する方法だけでなく、PerlやPythonといったスクリプト言語によっても制御を行えることだ。「コマンドラインではリアルタイム性に欠ける。SNMPでもインテリジェントな制御は可能だが、人間が直接その内容を読み取ることは難しい。スクリプト言語ならばリアルタイムに、また人間が読み取りやすい形で設定を自動化できる」(ギャリソン氏)。

 シスコシステムズのように、主にネットワーク機器側に自律性を持たせ、アプリケーションレイヤを制御するというアプローチもあるが、「サーバを中心にするアプローチの方が、既存の資産やいままでの運用方法を生かすことができるというメリットがある」と同氏は述べた。

 「これにより、より多くのユーザーが、より少ないリスクでクラウドの世界に参入することができる」(ギャリソン氏)。2010年後半にリリース予定のFTOS新バージョンで、機能を実装する計画だ。

 またそれに先立ち、米国で開催される「Interop Las Vegas 2010」において、VMwareおよびSolarisのCrossbowと連携し、VLANのプロビジョニングを自動化するというオープンオートメーション構想のデモを行う予定だ。また順次、XenやHyper-Vといったほかのハイパーバイザーにも対応する計画という。

(@IT 高橋睦美)

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