JNSAとJASA、韓国のKISIAが協力
「日韓でサイバー攻撃に関する情報共有を」、共同声明発表
2011/11/11
日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA)と日本セキュリティ監査協会(JASA)は11月10日、韓国の知識情報セキュリティ産業協会(KISIA)と共同声明を発表した。日韓両国でサイバー攻撃が急増していることを踏まえ、両国の政府/公共機関や民間企業、一般ユーザーにいっそうのセキュリティ対策を呼び掛けるものだ。
共同声明の背景には、日韓のいずれにおいてもサイバー攻撃が増加、高度化している事態がある。中でも目立つのが、多数のコンピュータから特定のWebサイトなどにアクセスを集中させ、通常のサービス提供を困難にする「DDoS攻撃」と、攻撃対象をピンポイントで絞り込み、カスタマイズしたウイルスを介して情報を窃取する「標的型攻撃」だ。
共同声明は5項目から構成されており、セキュリティ対策のいっそうの強化や情報セキュリティ監査の強化、サイバー攻撃対策に関する知識の普及・啓発の強化などがうたわれている。特に第2項では、日韓での情報連携・共有の強化を手始めに、官民の協力体制構築の必要性を提言。10日に開催した情報セキュリティシンポジウムを契機に、サイバー攻撃に関する緊密な情報共有の場の設置を検討していく。
すでに、情報処理推進機構(IPA)と韓国情報保護振興院(KISA)では協力関係を結び、定期的にセキュリティに関する情報交換を行うなど、政府レベルでの協業が進んでいる。加えて民間レベルでも情報共有を進めることで、迅速な対応を図る考え。特に、標的型攻撃の場合、不特定多数に感染する従来型のウイルスとは異なり、攻撃ごとに異なるマルウェアが利用されるため、検体の入手などが難しい。「どんな攻撃があったか」という情報を告知、共有することで、高度化するサイバー攻撃に迅速に対応できる体制を整えたいという。
KISIAの会長、李得春(イ・ドクチュン)氏は、韓国においても情報セキュリティ事件に関する情報公開に抵抗を持つ企業は少なくなかったが、相次ぐ情報流出事件を踏まえて2011年9月に施行された「個人情報保護法」を機に、企業の姿勢が変わりつつあると説明。「今回の共同声明もそうだが、日韓が共同で、社会的問題として注意喚起していくことには大きな意義がある」と述べている。
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