独自機能を盛り込んだ管理ソフトや印刷ソフトの開発を支援

マルチベンダ環境のプリンタ管理を容易に、JBMIAがSDK公開

2011/12/22

 ビジネス機械・情報システム産業協会(JBMIA)は12月から、異なるベンダのプリンタやオフィス複合機を統合管理できるソフトウェアの開発を支援すべく、システムインテグレータ向けにSDKの無償提供を開始した。

 JBMIAは、オフィス複合機やプリンタ、スキャナのベンダなどで構成している業界団体だ。このうち「BMLinkSプロジェクト委員会」では、オフィス機器のインターフェイスやドライバの共通化に向け、「BMLinkS」(Business Machine Linkage Service)という標準仕様を策定している。この仕様に準拠した機器ならば、ベンダの違いを意識せず、個別にドライバのインストールや設定作業を行うことなく利用できるようになる。2011年12月までに500機種以上の対応機器が市場に出荷されているという。

 今回無償提供することにしたSDKは、「オフィスデバイス管理標準SDK」と「プリントクライアントSDK」の2種類だ。これまでもBMLinkSプロジェクト委員会の参加企業のみに公開していたが、会員外にも広く公開することで、BMLinkSサービスを利用できるソフトウェアの開発を促す(なおSDK入手に当たっては、同意書の提出が必要)。

 「オフィスデバイス管理標準SDK」を利用すれば、BMLinkS対応のプリンタや複合機の設定変更や状態監視、ジョブの管理やログ情報の収集といった運用管理作業を、異なるベンダのものが混在していても一元的に管理できるソフトウェアを開発できる。BMLinkSを通して、標準MIBでは取得が困難な、スキャンやコピー、ファックスなどのジョブ情報を収集できるほか、アドレス帳などのデータについても、ベンダや機器単位ではなく、会社や部署単位で統合的に管理可能になる。

 「これまでは、デバイス入れ替えなどにともなう設定変更のたびに、ベンダ固有のツールを用いてそれぞれ作業する必要があり、管理者にとって負担となっていた」(JBMIA BMLinkSプロジェクト委員会委員 丹羽雄一氏)。オフィスデバイス管理標準SDKを利用すれば、顧客固有の要望を取り入れつつ、マルチベンダ環境に対応した管理ツールを提供し、運用負荷を軽減できるという。

 なおこのSDKには、WSDL形式でSOAPインターフェイスが定義されているほか、サンプルプログラムや検証用エミュレータなどが含まれている。

bmlinks01.jpg BMLinkSプロジェクト委員会委員 丹羽雄一氏(中)と江尻征志氏(左)、加藤康夫氏(右)

 また「プリントクライアントSDK」では、マルチベンダのオフィス機器に対して印刷を行えるクライアントソフトを開発できる。機器の入れ替えや場所の移動のたびに、異なるドライバをインストールして設定するというエンドユーザーの手間を省けることがメリットの1つだ。

 これまで提供していたBMLinkS準拠のドライバでも、マルチベンダ機器への印刷作業は可能だった。だがプリントクライアントSDKを利用すれば、マルチベンダに対応しつつ、「印刷時にユーザー認証を追加したい」「設定変更を禁止したい」「課金処理を加えたい」といった個別の要望に応じたプリントソフトウェアを開発できるようになる。

 BMLinkSプロジェクト委員会では、ドキュメントセキュリティや環境対応の標準策定にも取り組んでおり、2012年5月をめどに発表する予定だ。「プリントやスキャンといった基本的な機能から、今回の管理・運用へ、そしてセキュリティなどへと、取り組みの対象を広げている」(丹羽氏)。

 例えば、マルチベンダにまたがって紙の使用量や消費電力を把握し、ピーク電力の抑制につなげたり、出力された文書のトレースや複写防止を実現するといった機能を検討している。「オフィスデバイスの環境について、『見える化』と『制御』が可能なインターフェイスを策定していく」(同氏)。

(@IT 高橋睦美)

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