解説

ASP.NETで学ぶVisual Studio .NETの魅力
――基礎から学ぶ IDE連携システム開発――

第5回 Visual Studio .NETのヘルプ機能で開発を効率化

山田 祥寛
2003/08/26


Back Issue
1
Visual Studio .NETのイロハ
2
Visual Studio.NETでプログラム・レス開発を学ぶ(前編)
3
Visual Studio.NETでプログラム・レス開発を学ぶ(中編)
4
Visual Studio.NETでプログラム・レス開発を学ぶ(後編)

 本連載の第2回〜第4回と3回に分けて、Visual Studio .NET(VS.NET)を使ったアプリケーションの構築方法を紹介してきた。もちろん、高度なアプリケーションを構築していくために、まだまだ学ぶべきことは多いが、VS.NETを活用した「プログラムレス・プログラミング」の魅力は十分に理解していただけたものと思う。

 今回と次回にわたり、本連載の締めくくりとして、VS.NETが搭載するそのほかの補助機能について言及しておきたい。今回紹介するヘルプや次回紹介するデバッグ、トレース、マクロなどの機能は、開発を行うに当たって必須の機能というわけではない。しかし、これらの機能を知っておくことで、開発を円滑にし、「.NETプログラミング」に不慣れな開発者でもより高い生産性を実現することができる。

開発者をナビゲートするヘルプ機能

 VS.NETに限らず、そのアプリケーションなりツールなりを十分にマスターしたかどうかの境目は、どれだけ多くのコマンドや命令を知っているかではなく、ツールに付属するヘルプやリファレンス(ドキュメント)をどれだけ活用できるかにかかってくると、筆者は考える。

 昨今のアプリケーションは豊富な機能を提供する。しょせん、すべての機能を完全にマスターすることは困難であるし、筆者にいわせれば、「まったくもって無駄なこと」だと思う。もちろん、ツールが提供する基本的なポリシー(VS.NETならばコントロールをフォーム・デザイナにドラッグ&ドロップし、プロパティ値を設定し、そしてコード・エディタでビジネス・ロジックを記述するという一連の流れ)を理解することは最低限必要だ。しかし、例えば.NET Frameworkが提供する膨大なクラス・ライブラリをすべて把握しようと試みることは(たとえ、ASP.NET関連のものに限定するとしても)、まったくもって時間の浪費であるし、そうした表層的な学習は息の短いものでもある。バージョンの変更やアーキテクチャの変更などによって、すぐさま無用の長物と化してしまう代物であろう(それは.NET Frameworkが上位・下位互換性を保証することとは少々別次元の議論でもある)。

 そうした個々の具体的な命令などは、極端な話、まったく覚える必要はない。頻繁に使用するものについては記憶しておいた方が便利であるが、それは使っていくうちに、自然に覚えてしまうものでもあるだろう。

 そのほか、記憶に残っていない命令については、適宜ヘルプで調べればよいのだ。多くのアプリケーションの類に漏れず、VS.NETには膨大なドキュメントが付属しており、これを利用することで開発者は自分の知りたいことを即座に取り出せる。

 ここでは、その膨大なドキュメントを活用(検索)するために用意された、VS.NETのさまざまな補助機能について解説する。これらの機能を活用することで、開発をより効率化することができるし、未知の用件を実現したいという場合にもきっと役立つはずだ。

■オペレーションに即応する「ダイナミック・ヘルプ」

 ダイナミック・ヘルプはVS.NETで新たに追加された機能の1つで、現在操作中の内容に応じたヘルプ項目をダイナミックにリストアップする機能だ。

 例えば、以下の画面右側に表示されるダイナミック・ヘルプに注目してほしい。フォーム・デザイナ上でコントロールが非選択状態になっている場合(上)には、フォーム・デザイナに関する全般的なトピックスが一覧表示される。ここで、フォーム中のCalendarサーバ・コントロールをアクティブにしてみよう(下)。ヘルプ中の内容が、Calendarコントロールに関する内容に切り替わるはずだ。これによって、操作中に困ったことが発生しても、いちいちヘルプを検索する必要はなくなる。

ダイナミック・ヘルプ
オペレーションの内容によって表示内容を変更する。ダイナミック・ヘルプはデフォルトで表示されるはずであるが、もしも非表示状態になっている場合には、メニューより[ヘルプ]−[ダイナミック ヘルプ]を選択して有効にする。


 INDEX
  ASP.NETで学ぶVisual Studio .NETの魅力
  第5回 Visual Studio .NETのヘルプ機能で開発を効率化
  1.オペレーションに即応する「ダイナミック・ヘルプ」
    2.従来からある「目次」、「キーワード」ヘルプを使いこなせ
    3.APIリファレンスでクラス・ライブラリの構造を把握する
    4.機能をカプセル化する「クラス」/クラスを生成する「コンストラクタ」
    5.属性情報を保持する「プロパティ」/動作を制御する「メソッド」
 
インデックス・ページヘ  「解説:ASP.NETで学ぶVisual Studio .NETの魅力」


Insider.NET フォーラム 新着記事
  • 第2回 簡潔なコーディングのために (2017/7/26)
     ラムダ式で記述できるメンバの増加、throw式、out変数、タプルなど、C# 7には以前よりもコードを簡潔に記述できるような機能が導入されている
  • 第1回 Visual Studio Codeデバッグの基礎知識 (2017/7/21)
     Node.jsプログラムをデバッグしながら、Visual Studio Codeに統合されているデバッグ機能の基本の「キ」をマスターしよう
  • 第1回 明瞭なコーディングのために (2017/7/19)
     C# 7で追加された新機能の中から、「数値リテラル構文の改善」と「ローカル関数」を紹介する。これらは分かりやすいコードを記述するのに使える
  • Presentation Translator (2017/7/18)
     Presentation TranslatorはPowerPoint用のアドイン。プレゼンテーション時の字幕の付加や、多言語での質疑応答、スライドの翻訳を行える
@ITメールマガジン 新着情報やスタッフのコラムがメールで届きます(無料)
- PR -

注目のテーマ

Insider.NET 記事ランキング

本日 月間
ソリューションFLASH