連載
オープンソースで始めるバージョン管理&タスク管理

第2回 正しいバージョン管理でさらにイケてる.NET開発

株式会社アークウェイ 黒石 高広
2008/08/12
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イケテル開発シーン:

玉田君「中村さん、やっとCruiseControl.NET(=常時結合のツール)の環境も作れましたね。」

中村君「パトロール・ランプの設定にちょっと手こずったけどな。これでSubversionに書きかけのコードをコミットされてもすぐに検出できるね。」

玉田君「あ、さっそくパトロール・ランプが赤く点灯してますよ。」

中村君「さっそくかよ……どれどれ、まーた長友君か。おい、長友君!! ビルドが通らないコードはSubversionにコミットしちゃ駄目って何度いえば分かるの!」

長友君「すいません。すぐに直します!!」

中村君「まったく困ったやつだな。今度からビルドを壊した人は常時結合環境のお守りをするようなルールにしよっか?」

玉田君「それ、面白いですねー。この調子じゃ長友君がずっとお守りすることになりますけど(笑)。」

岡田課長「中村、玉田。今度は開発標準フレームワークを使ってる第一開発事業部のプロジェクトからバグ報告が上がってきたぞ。」

中村君「え? バグ報告ですか。どれどれ……あ、これは先週修正したバージョン1.0.1のバグですね。」

玉田君「そのプロジェクトは、えっと……バージョン1.0.4の開発標準フレームワークを使ってますね。じゃあ最新の開発標準フレームワークを渡すだけでOKですね。」

岡田課長「なんだ、そのExcelファイルは?」

玉田君「あ、これはどのプロジェクトがどのバージョンの開発標準フレームワークを使っているかを一覧にまとめたものです。今月からSubversionが全社的に導入されて、開発標準フレームワークの適用を申請制に変えましたよね? それで、どのプロジェクトがどのバージョンの開発標準フレームワークを利用しているか自動的にExcelファイルに記録する仕組みを作っておいたんですよ。」

岡田課長「……どうでもいいが、先方はリリース前で急いでるらしいぞ。明日までに修正パッチを渡しとけよ。」

中村君「いえ、このバグに関してはすでに対応したものなので、すぐに対応できますよ。明日といわずに今日送っておきます。」

岡田課長「そ、そうか。では頼んだぞ。」

中村君・玉田君「はーい。」

中村君「課長、絶対さっきの話分かってなかったよな?」

玉田君「別にいいんじゃないですか? この利用ガイドラインを定めて、Subversionの運用の自動化も進めたことで課長のむちゃぶりにも余裕を持って対応できるようになりましたから。」

中村君「玉田君も大人になったねー。あ、明日から夏休みだから長友君の面倒はよろしくね。」

玉田君「ハワイへ行くんでしたよねー。お土産頼みますよー。」

3. 最後に

 前回と今回の2回にわたってSubversionと周辺ツールの紹介ならびに簡単な利用方法とリポジトリをより効果的に運用するための利用ガイドラインの必要性について解説した(本稿では必要最低限なルールだけを解説している。この記事の内容だけ決めればそれで十分というわけではないことにご注意いただきたい)。

 Subversionに限らずバージョン管理ソフトウェアを社内に導入する場合、ツールの導入自体が目的化されてしまうケースが多く、それを正しく運用するためのルールが忘れ去られるケースは非常に多い。繰り返しになるが、Subversionはあくまで道具(ツール)であるため、Subversionの導入と併せて、Subversionを適切に運用するためのガイドラインを定めることも重要である。

 バージョン管理ソフトウェアを導入していない方は、Subversionの導入ならびにガイドラインの作成を、すでにSubversionを導入している方はリポジトリ利用ガイドラインの整備を行って、よりイケテル.NET開発を目指してみてはいかがだろうか?

 次回は本連載の最後となるが、バグ追跡ツールの「Trac」とSubversionを組み合わせることで、さらにイケテル度がアップした.NET開発について解説する予定だ。End of Article


 INDEX
  [連載]オープンソースで始めるバージョン管理&タスク管理
  第2回 正しいバージョン管理でさらにイケてる.NET開発
    1.Subversion利用でもまだまだイケテナイ開発シーン
    2.リポジトリ利用ガイドラインの策定
  3.リポジトリ利用ガイドラインでイケテル開発シーン

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