IBMがPCメモリの実容量を倍増させる技術を発表

2000/6/28

 米IBM(ニューヨーク州)は現地時間の6月26日、PCサーバの実使用メモリ容量を増加させるハードウェアによる新技術「IBM Memory eXpantion Technology(MXT)」を発表した。

 MXTは、頻繁にアクセスされるデータや命令を自動的にメモリキャッシュに格納することでパフォーマンスを向上させる技術で、VLSIによるハードウェアで実現されている。逆にあまり頻繁にアクセスされないデータや命令は、ディスクではなくメモリ内に圧縮して格納し、メモリの実使用量を増やすことができる。同社では、多くのアプリケーションでメモリ容量を約2倍以上増やすことが可能だったという。この技術により、ユーザーは物理的なメモリ搭載量を半分にすることでコストを削減するか、倍のメモリ容量を搭載してアプリケーションを高速化することができるようになる。

 ISPや企業のバックエンドで使用するようなシステムでは、大容量のメモリを搭載したサーバが必要となるが、大容量メモリの搭載はコスト的な負担も高い。同社の試算では、現状のサーバシステムの1ラックあたり約2〜3千万円の節約が可能になるという。まず第一段階として、同社のPCサーバ「Netfinity」にMXTを適用していく予定だという。

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