VoIP/IP電話サービスの品質を確保するために

2004/7/16

アジレント・テクノロジー 執行役員 通信計測本部長 梅島正明氏

 アジレント・テクノロジーは7月15日、VoIPおよびIP電話サービス・プロパイダ向けに、サービス品質の監視・管理・障害解析などの機能を提供する管理システム「アジレントVoIP QoS マネージャ」を発表した。出荷開始は9月。販売開始後1年間で12億円の販売を目指す。最小構成は2000万円から。

 「有料のVoIPサービスが従来の固定電話サービスと同等レベルの品質を確保するのは非常に難しい」とアジレント・テクノロジー 執行役員 通信計測本部長 梅島正明氏はいう。VoIpシグナリングは、PSTN(SS7)音声通話と比べて非常に複雑だ。そもそも、IPネットワークは“ベストエフォート”を前提としたネットワークで、同ネットワーク上でサービスを展開するにあたり、信頼できる品質を維持するのは簡単なことではない。音声の符号化、圧縮により、多様な品質問題が発生するというマイナス点も依然として解決されない。

 「アジレントVoIP QoS マネージャ」はIPネットワークでVoIPサービスを提供するにあたって直面するこのような問題を回避するための監視・管理プラットフォームで、ネットワーク機器やプローブからの測定データ(遅延、ジッタ、パケット損失など)を統合的に管理することができる。また、SLAのモデリングとリアルタイム監視、レポート作成もサポート、ベースラインや閾値(しきいち)の自動設定を顧客ごと、ネットワークごとに行うことができる。

(編集局 谷古宇浩司)

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