海外出張だけではありません、ゴーリモート

2004/8/20

 米ゴーリモート・インターネット・コミュニケーションズ(旧GRIC コミュニケーションズ)は、企業ユーザー向けのマネージド・リモートアクセスのクライアント・ソフトウェア「GoRemote Mobile Office」(英語版)のアップグレード版をリリースした。ゴーリモート・インターナショナル・コーポレーション 日本支社 技術サービス部長 日本・韓国担当 サミュエル・ルガシ(Samuel Lugassy)氏は「ユーザーはリモートアクセス権を得るための手続きや、セキュリティ認証を得る煩わしさから解放される」と話し、ユーザーの使い勝手を向上させるバージョンアップであると強調する。日本語版は7月末にリリースされ、同社のパートナー経由でまもなく提供される。

ゴーリモート・インターナショナル・コーポレーション 日本支社 技術サービス部長 日本・韓国担当 サミュエル・ルガシ氏

 GoRemote Mobile Office 5.0はクライアントPCにインストールし、クライアントPCが適切な通信回線に接続できるようにする。VPNによるリモートアクセスや海外からのアクセス、無線LANのローミングなどに対応する。ユーザーは利用する通信回線をGoRemote Mobile Office 5.0で簡単に設定可能。海外から現地のアクセスポイントに接続する場合でも複雑な設定変更をする必要がない。サポートする通信回線は、無線LAN、イーサネット、ISDN、ダイアルアップ、PIAFS(PHS)。ユーザーはこれらの接続手段から、状況に合わせて選択する。

 今回のアップデートでは、リモートアクセス時に最寄りのアクセス・ポイントを自動で検索する機能や、登録アクセス・ポイントの自動アップデート、VPNソフトウェアやビジネスアプリケーションとの連携機能が追加された。自動的に無線LANやイーサネットのサービスが利用できるかをチェックし、ユーザーに通知する機能もある。

 企業のIT管理者は、ゴーリモートが用意するポータルサイトの「GoRemote Universal Remote Control」を利用する。管理者はこのポータルにアクセスすることで、ネットワークのモニタリングやユーザーの課金管理などができる。さらに、ローミングサービスを提供するサービスプロバイダ向けには課金やカスタマーケアーなどのリアルタイムな情報もこのポータルで提供する。

 ゴーリモートといえばこれまで国際ローミングのイメージが強かったが、今年6月末にソフトバンクBBと提携、国内で利用できる無線LANのアクセスポイントを30カ所から620カ所に増強した。ソフトバンクBBは同社が運営するYahoo! BBモバイルの無線LANアクセスポイントを2004年度中に5000カ所まで増やす予定。計画どおりにいけば、ゴーリモートのユーザーが利用できる無線LANアクセスポイントも飛躍的に増えることになる。

(編集局 富嶋典子)

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