EMC、日立、IBM−ILM哲学の優劣をEMC幹部が語る

2004/11/3

 米EMCのマーケティング&テクノロジー担当主席副社長 ハワード D. エリアス(Howard D. Elias)氏は11月2日、同社をはじめストレージ各社が提唱する「情報ライフサイクル管理」(ILM)について「各社の考えがあるが、EMCの哲学はバランスが1番取れている」と述べ、ハードウェアやソフトウェア、サービスを総合的に提供する自社の強みを強調した。

米EMCのマーケティング&テクノロジー担当主席副社長 ハワード D. エリアス氏

 エリアス氏はストレージ各社が展開するILMについて「3つの哲学がある」と説明した。「1つ目の日立製作所の哲学は大きなボックスを買ってくれ。もし買ってくれれば、そのボックスの中や背後ですべてのサービスを提供しようというメインフレーム的なアプローチだ」と述べた。エリアス氏は日立製作所が9月発表したハイエンドストレージ「SANRISE Universal Storage Platform」(USP)を念頭に発言したとみられる。USPはディスクアレイ自体に仮想化機能を持たせて、USPを中心にヘテロジニアス環境の統合を図ることができる製品で、ストレージ環境のプラットフォームとして稼働する。

 エリアス氏は2つ目の哲学について「IBMの哲学がある」と指摘。「IBMはILMだけでなくITサービス全体での特徴だが、ILMを実現するにはプロフェッショナルサービス、コンサルティングが必要ということをアピールしている。とても困難で複雑な作業なので、IBMが必要なサービスを提供しようというメッセージだ。そうなると当然IBMグローバル・サービスの関与が大きくなる。これがいい方針、悪い方針ということをいうつもりはない。これはIBMのポリシーだ」と述べた。

 一方、エリアス氏は3つ目の哲学としてEMCの考えを説明し、「バランスが1番取れている」と述べた。「選択の幅が広く、適切なハードウェアやソフトウェア、サービスを適時提供できる。ただ、利用を顧客に強制はしない。EMCはパートナーと対等な関係にあり、EMCのハードウェアにパートナーのソフトウェアを組み合わせたり、逆にEMCのソフトウェアとパートナーのハードウェアを組み合わせることも自由だ」と語り、EMCの取り組みをアピールした。エリアス氏は2004年度のEMCの成長について「市場平均の約2倍に当たる14%の成長が期待できる」と述べた。

 また、ハワード氏は各社のILM戦略で蚊帳の外に置かれがちなテープストレージについて「オペレーションデータのバックアップ/リカバリは今後3年程度でテープからディスクに移行するだろう。法規制に対応したアーカイブ用途のストレージも必要なときに高速にデータを検索できるEMC Centeraに移行する」と指摘し、テープを利用する場面が段階的に縮小するとの考えを示した。ハワード氏は「テープが利用される余地は、より長期のデータ保存。ほとんどアクセスしないオフサイトでのデータ保存などで利用されるだろう」と述べた。

(編集局 垣内郁栄)

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