「iSCSIの機は熟した」、日本HPが製品攻勢

2006/7/7

日本HPストレージワークス製品本部プロダクトマーケティング部 部長 大内剛氏

 日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は7月6日、ストレージ関連製品シリーズ「HP StorageWorks」でiSCSI対応製品を発表、サーバ側でのiSCSI対応と併せ、iSCSI利用環境が一通り整ったことを発表した。

 同社が今回発表した新製品は、エントリレベルのストレージシステム「HP StorageWorks MSA 1510i」と仮想テープライブラリシステムの「HP StorageWorks VLS 1002i」。どちらもiSCSIのみをサポートする。また、ミッドレンジのファイバチャネルSANストレージシステム「HP StorageWorks EVA」用オプションのiSCSI接続キット、ハイエンドのファイバチャネルSANストレージシステム「HP StorageWorks XP12000/10000」用オプションの8ポートギガビットiSCSI接続モジュールも発表。7月下旬から8月上旬にかけて出荷開始される。

 MSA 1510iやVLSはファイバチャネル製品より安価であることが大きな特徴。MSA 1510iは160万円程度でサーバ3台に対しそれぞれ600Gバイトの論理容量を提供する構成が組める。一方、VLS 1002iではUltrium 460のテープドライブをエミュレートして12台の仮想ドライブを構成することができ、180巻の仮想カートリッジを実現できる容量で68万円となっている。

 日本HPではこれらの製品により、特に中堅以下の企業におけるストレージ統合とiSCSI普及を同時に促進することを目指し、この新しい分野でナンバーワンの座を確保していきたいという。

 iSCSIの普及がこれまで進まなかった原因の1つはパフォーマンス不足。特にiSCSIと接続するサーバ側が問題で、サーバに一般的なイーサネットアダプタを利用した場合、TCP/IP処理のオーバーヘッドが大きいため、事実上使い物にならないという認識が広まっていた。

 その解決策として関連ベンダが提案しているのがTCP/IPオフロードエンジン(TOE)。イーサネットアダプタ上にTCP/IPのハードウェア処理を実行する回路を搭載し、パフォーマンス向上を図っている。

 日本HPは、最新のサーバ製品シリーズ「ProLiant G5」で、TOEを備えたイーサネットアダプタを標準搭載している。TOE機能を利用するにはライセンスを購入する必要があるが、ライセンス料金は1万4000円に抑えられている。さらに同社ではオプションとしてのTOE搭載イーサネットアダプタを約3万円で提供、安価なiSCSI環境の実現を可能にしたという。

 日本HP ストレージワークス製品本部プロダクトマーケティング部部長の大内剛氏は、「HPの考えるiSCSIの機は熟した」と話し、iSCSIのコストの安さや導入のしやすさを積極的にアピールしていくことを宣言した。

(@IT 三木泉)

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日本HPの発表資料

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