「日本版SOX法のトップベンダ目指す」、PFU新社長

2006/8/4

 PFUの代表取締役社長に6月に就任した輪島藤夫氏は8月3日会見し、文書管理、ワークフロー管理製品「OnBase」ビジネスの拡大で、「内部統制と日本版SOX法のトップベンダを目指す」と語った。特にOnBaseを活用した内部監査業務でシェアトップを目指す考え。スキャナ事業との相乗効果も期待し、「銀行などの金融業を中心に紙文書の電子化、基幹業務との連携を拡大する」とした。

PFUの代表取締役社長 輪島藤夫氏

 OnBaseは米ハイランド・ソフトウェアが開発。同ソフトの「内部監査マネージャ」モジュールは、CSVファイルのリスク・コントロール・マトリクス(RCM)と、文書管理システムに蓄積された注文書や購入依頼書、セルフチェックシートなどのドキュメントを取り込み、それぞれの関係性を確認し、監査を実施できる。手作業と比較して内部監査の時間を30%削減できるという。

 PFUは現在10社のOnBaseの販売代理店を近く30社まで拡大し、関連技術者を170人から800人規模まで増やす計画。文書管理などPFUが得意とするエリアで企業の内部統制整備を支援する。また、インフラ構築、保守サービスの要員も増員する考え。ITILの資格取得者を現在の40人から2006年度には150人まで増やし、「質の高いサービスを拡大する」(輪島氏)という。PFUのソリューション事業は2005年度、331億円の売り上げ。2008年度には391億円を見込む。

 業務用スキャナなどのイメージビジネス事業は新製品の継続的な投入や販売地域の拡大で、ワークグループカテゴリで現在50%のシェアを2010年度までに60%にすることを目指す。また、プロダクトデザインサービス事業は、情報キオスク端末事業やパネルコンピュータ、組み込み向けコンピュータに注力する。ソリューション事業を合わせた3事業の売り上げは、2005年度に933億円。2006年度は1000億円超を見込む。その後も年率10%程度の成長を続け、2008年度には「1200億円から1300億円を目標にしたい」(輪島氏)。

(@IT 垣内郁栄)

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