建築基準法の改正で審査が長期化

建築構造設計を効率化、オートデスクとアークデータ研究所が協業

2007/07/04

 オートデスクは7月3日、アークデータ研究所と協業し、建築構造設計の効率化ソリューションを9月に提供開始すると発表した。2005年に起きた元一級建築士の構造設計書改ざん事件を受け、2007年6月に建築基準法が改正。構造計算書と設計図面の確認申請プロセスが大幅に延びるといわれている。両社はCADと構造計算ソフトウェアを連携させることで、建築構造設計の計画、計算から設計図書作成までの一連の業務をシームレスにつなげられ、申請までのプロセスを効率化できるという。

 両社が提供するソリューションは、建築構造設計向けアプリケーションを統合したオートデスクのCAD製品「AutoCAD Revit Structure Suite 2008」と、アークデータ研究所の構造設計プログラム「ASCAL」、AutoCADで構造図を作図、編集するためのアドオンプログラム「adpack-PRO 構造図」の3つで構成。それぞれのソフトウェアでデータ連携できるようにした。構造計算をしながら、そのデータを伏図や軸組の3Dモデル、2D図面へ反映できる。

 オートデスクのAECソリューション AEマネージャー 近藤伸一氏は、「従来の建築設計現場ではこのような自動化ツールはなく、手作業でCAD図面へ入力するのが通常だった」といい、データ連携のメリットを強調した。

 価格はAutoCAD Revit Structure Suite 2008が81万9000円(税込、以下同)、ASCAL(フルセット)が73万5000円、adpack-PRO 構造図が26万2000円。それぞれ別に保守料金がかかる。

(@IT 小林由美)

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