7年ぶりの新シリーズ

グループウェアからコラボレーティブウェアへ、NECの新「StarOffice」

2007/09/10

 NECは9月10日、「StarOffice」の新シリーズを発表した。Web2.0技術に対応した情報活用ツールや同社独自の検索機能を搭載、グループウェアから組織内コラボレーションを支援するツールとして生まれ変わった。シリーズ名も従来の「StarOffice 21」から「StarOffice X」に変更した。

 インターフェイス構築においてAjax技術を採用した。Webベースでありながら、Windowsアプリケーションと同等の使い勝手を目指した。ユーザーが日常業務を行うために必要なツール類を直感的に使用したり、情報にアクセスできる環境を構築するようつとめた。電子メール機能を中心とし、頻繁に使用するアプリケーションをすぐに呼び出せるランチャーバーを設置、RSSリーダーや情報を格納するキャビネットなどをウィジェットとしてディスプレイのサイドに表示できるようにした。

NEC写真 NEC 第二システムソフトウェア事業部長 伊藤晃徳氏

 コラボレーティブウェアの謳い文句を象徴する機能として、同社は「情報シナプス」(仮称)という概念を提唱、プログラムとして実装した。個々の情報をタスクに関連付け(タスクビューアにドラッグ&ドロップ)、論理的に整理することで、情報を「芋づる式」に検出できる。同社独自開発の検索技術を活用し、関連情報に素早く到達できる情報管理基盤を提供する。これらの機能は2008年上期に提供予定。

 メールやスケジューラ、キャビネットといった「StarOffice」のサービスをWebAPI経由で利用できるようにもなる。マッシュアップ用の開発環境は2008年上期に提供予定。

 そのほか、「StarOffice 21」で蓄積された業務基盤としての機能(階層組織構造に対応した利用者管理機能やセキュリティ機能、内部統制システム構築を支援する機能など)を継承した。

 「StarOffice」の既存ユーザーはおよそ3500社。同社では、今後3年間で2500システムの販売を見込む。

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(@IT 谷古宇浩司)

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