ネットワーク性能やVistaとの互換性を向上

Linuxアプリを仮想環境で実行、Solaris 10アップデート

2007/09/12

 サン・マイクロシステムズは9月12日、Solaris 10の4番目のアップデートリリース「Solaris 10 8/07」の無償ダウンロードととメディアキットの販売を開始した。メディアキットは税別4500円で10月上旬に出荷を開始する。

 x86サーバ上に限られるが、新バージョンではSolarisの仮想環境であるSolarisコンテナ上でLinuxアプリケーションを変更なしに実行できるようになった。Red Hat Enterprise Linux 3および、それと同等のCentOS用のアプリケーションが利用できる。SolarisサーバとLinuxサーバのサーバ統合が容易になるほか、Solarisが提供するシステム分析、監視ソフトのDTraceをLinuxアプリケーションの運用でも利用できるというメリットがある。

 Windows Vistaとの相互運用性も向上した。具体的には、日本語処理の文字コード「JISX0213:2004」に対応することで、新旧字体での文字化けなどの問題を起こりづらくした。

 TCP大容量送信オフロード(Large Send Offload)をサポートした。これはTCPセグメンテーションをNIC上で行うもので、通常、OSのプロトコルスタックで行っている処理を軽減し、CPU負荷の低減とネットワーク性能の向上を実現する。

 このほか、オープンソースのデータベース「PostGreSQL 8.2」を同梱した。Solaris用に最適化されており、OLTPパフォーマンスが20%向上しているほか、DTraceのプローブポイントが用意されているという。また、サポートプログラムのSolaris Subscriptionsを購入することで、OSと合わせた一括サポートを受けられる。

関連リンク

(@IT 西村賢)

情報をお寄せください:



@ITメールマガジン 新着情報やスタッフのコラムがメールで届きます(無料)